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【死語現禁】222.腰掛(仕事)

(日:こしかけ)ここでは、長くとどまる意志なく一時的に身をおく地位や職。(広辞苑第七版)

<用法>
「私、この会社は腰掛のつもりだから適当にやるわ!」
「美也子さんは結婚したらすぐに辞めちゃって、ほんとに腰掛だったよね」

<解説・思い出>
女性は結婚するが当たり前、結婚したら職を辞めて家に入るのが当然、という時代によく使われた言葉です。

就業はあくまで結婚までの期間の、少しだけ腰を下ろしているだけというイメージで発生した言葉だと思います。

現在では、結婚しない女性も増え、結婚後も働くのが当たり前になりましたので、この言葉が使われることは少なくなりました。

前職で、ある大手企業の若い女性担当者がいました。入社するのはかなりの難関企業で、しかも僕が訪問していた部署に来るのは将来を嘱望されたエリートでした。

その彼女が突如辞めると言いましたので、理由を尋ねると
「結婚して旦那になる人が遠方なのでそっちに行く」
という理由でした。

総合職の彼女は結構な給料も貰っていたはずなので、その企業での将来も給料も手放すのかと非常に驚きました。

旦那の方がどんな仕事かは知らないですが、旦那を呼び寄せるという選択もあったのではと思いましたが、当事者が決めたことですので祝福しました。

「男は働くのが当たり前」「女性はいずれ家に入って家事や育児をする」というのは僕等世代の古い観念かと思っていましたが、現実は「女性がバリバリ稼いで男性が家に入って家事や育児をする」という選択肢は若い人達にもまだまだ少ないのだと得心しました。

ただもうその事例があってから5年以上経過していますので、今ではもっと違う選択が増えているのかもしれません。リモートワークも一般化して来ているので、会社に通うという行為も減って来ていますので。

死語ランク:☆☆
☆☆・・・当時を知る人は知っていて、言った人に「古い人」という印象を持つレベル

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