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【死語現禁】191.向う三軒両隣

(日:むこうさんげんりょうどなり) 自分の家の向う側の家3軒と左右2軒の隣家。日常親しく交際する近隣。隣保制度の単位ともなった。(広辞苑第七版)

<用法>
「普段はそんなに付き合いがなくても、向う三軒両隣なんだから困った時は助け合わないといけないと思ってるのよ」

<解説・思い出>
近所の人達と仲良くしたい際などによく使われた言葉です。

隣保制というのは、
「となり近所の数家に連帯責任を負わせる制度。治安維持のため、中国で古くから制度化され、日本の律令制にも導入された。」(広辞苑第七版)
ということなので、大変古い制度です。

昔は一戸建てや長屋に住む人が多く、本当に「家」同士で単位を組めました。

しかし現在では都市を中心にして集合住宅に住む人も多くなり、近所だからといって特別親しくするといった風習も無くなりつつあり、この言葉は実感を失いつつあります。

確かに偶然近所になったからといって、変な人だったら無理に仲良くする必要はありません。また賃貸の集合住宅の場合、隣が誰か分からないことも多いのが現実です。

この言葉は現実感が乏しくなって来ているので、使われる頻度が減って行くと思うのです。

死語ランク:☆☆
☆☆・・・当時を知る人は知っていて、言った人に「古い人」という印象を持つレベル

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