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【死語現禁】268. あつらえる(服)

(日:誂える)(自分の思う通りに)注文して作らせる。(広辞苑第七版)

<用法>
八津男は、見合いに備えて背広をあつらえた。

<解説・思い出>
僕の子供の頃ぐらいまで、時折見聞した言葉です。

当時はまだ着物や背広などをオーダーメードで作る人がいて、この言葉も使われることがあったのだと思います。

時代の進むにつれ、着物を着る人は少なくなり、背広は既製服を購入する人が多くなりました。オーダーメードは贅沢になってしまい、この言葉も使われることが大幅に減ったのだと思います。

現在はファストファッションが主流になり、衣服は使い捨ていうのが当たり前になっています。

良い生地を選び、縫製にもこだわって自分用の服を作り、メンテナンスやリニューアルしながら長く着続けるといったサスティナブルな着方も素晴らしいと思います。しかし時流に合っていないので、そういった着方をする人は少数だと思われます。

従って服を「あつらえる」という言葉も使われることは少ないままに推移して行くと思われます。広辞苑の例文は『古今和歌集』と『宇治拾遺物語』ですので、大変歴史のある言葉ですが、実態が伴わないので死語の冥界に近づいて行くしかないのかもしれません。

死語ランク:☆☆
☆☆・・・当時を知る人は知っていて、言った人に「古い人」という印象を持つレベル

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