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中小企業のメリット・デメリット

 前回は「一族経営の会社について」について書きました。一族経営の社員としては正直メリットを感じていません。ただし一族経営だからと言って入社を避けるかと聞かれてもそれほどのデメリットも感じません。人によって感じ方は異なると思うので、一度読んで頂いた上で参考にしていただければと思います。

 今回は「中小企業のメリットデメリット」について書こうと思います。恥ずかしながら私は今まで大手企業に就職したことはありません。さらに言えば中小企業でも従業員数30人以下の会社しか就職したことはありません。なので中小企業とは言ってもこの規模の会社のことです。大手と比較する所は嫁が大手企業に勤めているのでそれを参考にしています。またあくまで私の経験している中小企業のみの話であり、全ての中小企業がそうだとは限りません。

中小企業のメリット

給与、昇給率の良さ

 私の場合、給与はかなり良いと思っています。同年代の年収の平均値を上回っているからです。と言うのも私の場合は他記事で書いていますが、ニート期間や転職を何度かしているので実際に今の職場では6年程度しか働いていません。さらに特殊な経験や資格を持っているわけでもありません。それにも関わらず平均以上の年収を頂いています。中央値ではなく平均値です。
 
 また昇給も年に一度あります。それも毎年年収が15万~20万近く上がります。内訳として毎月の基本給が1万円上がる事になり12万円プラス。そしてボーナスが4か月分なので4万円プラス。あとは業績に応じて多少増えます。
 
 大手企業の嫁は毎年5万~8万しか上がりません。そして何と言っても嫁は入社してもう10年近く経過しています。大手と比較しても悪くないと思っています。

役職の付きやすさ

 中小企業は基本的に大手企業よりも従業員数が少ないです。特に私の会社は社長まで含めても全社員は20人程度です。つまり会社内のライバルが少ない、存在しないのです。その一方でお客というのは担当者の役職を見てその人を信用します。つまり人数が少なくても客と接する以上、役職が必要不可欠です。
 
 そのためすぐに役職が付きます。名ばかりの役職にはなりますが、正式に役職手当がつきます。また人は少ないとは言え、業務自体は幅広く行った方が会社としては有利です。そのためある程度担当課は幅広く作っておく必要があります。そして担当課の数だけ課長が存在します。要は課長まではすんなり進んでしまうのです。
 
 これは大手企業にはない明確なメリットです。大手企業はやはり従業員数が多いので優秀な人から役職が付きます。ライバルが多いのです。嫁も最初はなかなか役職が付いていませんでしたね。今や資格を取得したせいで、各支店に必ず一人はいないといけないとかいう存在になってますが・・・。

風通しの良さ

 中小企業の社員の少なさは風通しの良さにも繋がります。会社で会議を行う時は全社員が集合します。定期的な飲み会も、社員旅行も人数の少なさを活かして常に同じ空間で過ごすことが出来ます。
 
 これによって必然的に社員全員との仲が深まります。このことが年齢や立場、能力の差を度外視して交流できる雰囲気を作り出している要因だと思います。自分の席から直接社長に話しかけることが出来る会社はなかなか無いんじゃないでしょうか。
 
 一方、人数の多い大手ではなかなか難しいと思います。嫁は同じ支店にいるのに未だに話をしたことが無い同期が存在するそうです。社長とは一度も直接会った事すら無いなんて私からすれば考えられません。

フットワークの軽さ

 コロナによって働き方も変わったと思います。私の会社でもリモートワークを導入しました。やはりこちらも社員の少なさがうまく働いて1時間もかからないうちに今のリモート環境に適応しました。これは私が元々大学から家のPCをゲームするのにリモートしてた経験があったから設定もすんなり終わったというのもありますが。そして結局在宅勤務なんて制度は認められませんでしたが・・・。
 
 大手企業だと会社で何か決める際には上司の承認が必要です。大きな問題に対しては社長の承認まで必要です。これにかなりの時間がかかります。人数が多いと手続きがどうしても増えてしまうからです。我が家でも嫁よりも私の方が先にリモートワークを行っていました。

中小企業のデメリット

待遇の悪さ

 待遇と聞いて思い浮かぶのは補助金と休暇だと思います。これらは圧倒的に大企業が勝ります。中小企業である弊社の補助金関係は交通費のみです。それ以外に給与とボーナス以外に入るお金は一切ありません。休暇も実の親か子が亡くなった場合のみ3日のみ与えられます。現状女性の育児休暇すらありません
 
 一方大手企業の嫁の待遇を書いていきます。補助金関係のまずは車関係から書きます。交通費はありません。逆にガソリン代全額補助です。休日分も出してくれるんですね。さらに車代8割補助。白色の指定された車なら8割程度補助されます。その代わり営業車として会社に登録は必要です。しかも指定されたと聞くとダサい車だと思われがちですが、セダンからSUV車まで幅広くあります。そして車検代全額補助。おまけに保険代全額補助。もはや車関係だけで400万くらい得です。
 
 車以外でも家賃補助、資格取得補助、出産祝金、マイホーム祝金、結婚祝金が制度として定められています。休暇に関しては女性の育休はもちろん男性の育休制度、結婚式・お葬式・ハネムーンは有給消費せずに休暇とこちらも充実しています。なんかもう書いてて絶望してきた・・・。

代わりがいない

 中小企業では人数が少ない影響で、1業務当りに関わる人数が少ないです。私の場合は私が休んでも他にできる人がいないので、代わりに誰かが業務を進めるという事が出来ません。つまり風邪をひいても、コロナになっても納期が近ければ休むことは許されません。そりゃ育休制度なんてあるわけ無いですよね・・・。
 
 一方大手では休んでも代わりに作業出来る人がほとんどの場合は存在しています。以前私がコロナに感染し自宅待機をしていた時に、嫁も感染こそしませんでしたが濃厚接触者として自宅待機をしていました。そこでは感染したはずの私がリモートで仕事を行い、感染していない嫁は休暇という謎の状況が発生しました。いつか大量に仕事を抱えた上で会社を辞めたいと思っております。

能力の低い人への冷遇

 前述した通り1業務に関わる人数が限られているので、基本的には一人で業務をこなす能力が要求されます。逆に言えば皆が一人で業務をこなせるので、一人で業務をこなせない人が存在する意味は全くありません。本来一人で行える業務に無理矢理、能力の低い人を入れるしか使い道が無いからです。
 
 もちろん新入社員は別ですが、2年目以降は基本的に一人です。そのため能力の低い人は2年目以降、露骨に対応が悪くなります。大体はここで辞めるか、奮起して3年目以降一人で出来るようになります。また基本的に上司もひとりで業務を進めているので、部下を教育する時間がありません。一人で学んで一人で業務をこなせる人、それがベストです。昔ながらの見て覚えろ、技は盗めに近いと思います。はっきり言って非効率ですし、これからの社会では通用しないと思います。
 
 大手の場合は人が多いですし、研修が充実しているので最初の半年はみっちり研修、その後上司と二人一組で行動して仕事のノウハウを掴んでいく事が多いです。当たり前ですが、こちらの方が効率的ですよね。大手はこういう所がしっかりしているので新入社員は心強いと思います。

ワンマン経営

 中小企業は良くも悪くも社長のワンマン経営になりがちです。風通しは良いので意見として聞いてはくれます。ただその意見で会社が変わる事はほとんどありません。これまでやってきた行動の積み重ねで今がある。だからこれまで通りの行動で良いという考えです。
 
 大手ももちろんそういう側面はあると思います。ただ大手の場合は社長のワンマンではなく、同程度の権力を持つ方々がいるはずです。要は社長一人だけで決めるのではなく、同レベルの方々で意見を出し合い決めるのです。ある程度の意見の幅は生まれますよね。
 
 一概にどちらが正しいという結論は出ないです。たとえ社長一人の考えで物事を決定する場合でも、必ず正解を導き出せるのならそれでも問題は無いからです。同様にいくら意見を出し合って物事を決定する場合でも、全ての意見が的外れでは何の意味も無いです。ただ多くの場合は意見を出し合い総括して決めた方が正しい場合が多いです。

多様性の否定

 前述のワンマン経営と重複しますが、社長一人の考えで物事が進むため多様性は否定されます。社長自体が多様性の大切さを理解できているのなら認められると思います。しかしやはり年齢のせいか、頭が固い方が多いです。もしかすると社員数も少ないので多様性を肯定するよりも単一化した方が効率が良いのかもしれません。
 
 一方大手では社員数も多く、必然的に多様性が発揮されます。また今のご時世は多様性を重んじる風潮もあり、社会的にも多様性を肯定したほうがメリットが大きい側面もあります。
 
 個人的には世代が異なれば考え方や生態も異なると思っているので、いつまでも昭和の考え方を強制されるよりは、多様性に目を向けていって欲しいと考えています。当然そういう意見はあり得ないという否定が待っているので口には出しませんけどね。

終わりに

 今回は「中小企業のメリット・デメリット」について書きました。一長一短でどちらが良いとは一概には言えないと思います。また各会社によっても大きく異なるとは思います。今回はあくまで私の経験で書かせていただきました。これから就職活動を行う学生さんや転職を目指している方に少しでも参考になればと思います。個人的にはこれからの時代は福利厚生に力を入れている方を優先した方が良いと思います。
 
今回もお読みいただきありがとうございます。次回よろしくおねがいします。


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