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秋の“茶箱あそび” 2020.11

先日の振り返りになるのですが、お茶のお稽古仲間と3人で集まって、小さな茶会のような“お茶の時間”を楽しみました。

武者小路千家の教授に稽古をつけてもらい、7年になりました。
時を前後して、同じ先生に習い始めたお仲間。
人生の先輩であるお二方なのですが、とても良くしていただいて、稽古場はもちろん、それ以外でもあれこれとご一緒させてもらってます。

昨年の初夏にもお宅にお邪魔させていただいたのですが、今年もお誘いいただけたので、もうひとりのお仲間と遊びに行ってきました。

みんなそれぞれが、好きなようにというか、好みの赴くままに集めている茶道具。
お気に入りの箱や籠に入れて、茶箱を組む。
なかなか完成まで辿りつかないのも楽しいもので、その経過をお披露目しあって、ああでもない、こうでもないと話し合って楽しむ。

それが「茶箱あそび」

とはいえ、まずはランチから。

前回もお弁当を用意してくださったのですが、今回はさらにグレードアップして、木の箱に入っていた。
言わずと知れた名店『人形町 今半』さんのお弁当です。美味しいに決まってる。
こんなにたくさん!と思ったけど、普通に完食しましたよね、そりゃ。

近況報告などしつつのランチのあとは、さてはて、と茶箱を広げます。

これは私のもの。なんとカジュアル。
これ、先日実家に帰った際に、どんどんやいやいと母に注文をつけて編んでもらったものたちです。
私が子供の頃から、母はいつも編み物をしていたのであまり特別なイメージを持っていなかったのですが、短時間にわがままな娘の注文通りに仕上げていく技術。
茶筒、振出、茶巾入れなどにぴったりサイズ。
実はこれはなかなかすごいことなのね、と今回、お二人にこのニット作品をたくさん褒めてもらえて、実感。
あらためて、お母さん、ありがとう♪

茶入れにもしっかりピッタリの仕覆。
紐はとりあえずのものを編んでもらっているのですが、ウールの毛糸だと滑りが悪いので、同色の革紐にしたいと考え中。

3人の茶道具が入り乱れ、あれとこれを取り合わせたらどうかな?とか、こういうのはどう?とか、すてき、かわいい、私も欲しい、なんてことばかりを言いながら、わいわい。

コラボレーションしているの図

茶箱が組めたら、野点に行こう!
という計画もあるのですが、ゆっくりと出会いを待ちながら、ひとつひとつしっくりと来る道具を揃えていくもの醍醐味です。

そして、こちらは中国茶の茶杯

武者小路でお茶を習いつつ、中国茶もエキスパート!というお一人がお茶をいれてくれるということで、ここからはワイワイタイムではなく、「お茶の時間」です。

京都土産の干しトマトにチョコレートがかかったお菓子。
そして『仏手』という名前の台湾茶。

まずは白湯をいただいたり、包みの中からは可憐なお菓子が出てきたり。

こんなに大きく広がる茶葉。
最初のころころ丸まったお茶の写真と見比べてみて欲しい。

台湾茶に続いて、中国紅茶の時間。


私が洋菓子を持ち込むことを見越して、お伝えしていなかったのに、こちらのお茶を持ってきてくれていたのです。さっすが!

お菓子は【ラトリエ ヒロワキサカ】さんのガトーブルトンと、手作りクッキー。
【アディクトオシュクレ】さんの缶に入っているけれど、これはただの手作りクッキー。実はいつもと違うバターを使ったら、やたらと末広がりな形になっちゃって納得いってないディアマンなのです。悔やまれる…

大正期に作られた小皿に、スッと手に馴染む重さの姫フォーク
茶杯の中にひらりと舞うのは、菊の花びら。

ひとつひとつ景色が違う茶杯、この季節限定というのも贅沢だなぁ。


日が暮れ始めるころまで続いた時間。

食事をして、おしゃべりを楽しみ、台湾茶、中国紅茶と繋がった時間はまるで、懐石から始まって、濃茶、薄茶と流れていく「茶会」のようでした。

子供の頃からの友人でも、学生時代の仲間でもなく、仕事仲間や仕事関連の知り合いでもない、「お稽古」という場所で出会った友人。

私にとって「茶道」は、これまでいた世界とは全く違う繋がりや広がりをもたらしてくれたものですが、中でもやはり「人」に出会えたことが、なんといっても財産となりました。

また次の「茶箱あそび」が楽しみです。

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