文脈がわからなくなったあとに
梢が首を垂れている
蕾の重みに耐えられないからだ
自らの声がこの掌を振り払うような
憐れな日々がありました
瓶のなか、くだけてとけた果物
わからないことが根絶されるようにして
かつての澱が落ちていったから
きみはやさしいひと
魚たちは回遊する
誰もが信仰をひけらかして
意思の雲母がわれた
ああ!
きみにかける言葉が見つからない!
きみにかける言葉が
そうしてまた失った
蛇口からこぼれる慈悲の
冷たさは妙にあたたかく
濃霧のうちに消え入ろうとしている
淡いあわいと絹糸のもつれは
讃美していた、暗に
理と解がはなればなれになったとき
水は祝福しなくてはならない
人は石を投げる
間はうつろに拡がる
そして私は眠り祈る
よりよい夜のあらんことを、と
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