裁判傍聴を離れて

盛岡地検に直近で着任された検事さん直々に、捜査に差し支えるから傍聴記に検事を揶揄するようなことは書かないでくれと頼まれた。

法廷で見たこと感じたことを正直に書けないのは辛いなあ、今までファン精神でやっていたことは無意味どころか迷惑だったんだなあと、法廷から足が遠のき、あれよあれよという間に岩手でも新型ウィルス感染拡大に歯止めがかからない状況に。
時代が猛スピードで流れていく。


検事のことを主役に書いた記事は削除し、「ネットに書かれて書記官も相当仕事がしにくいと思いますよ」とその検事さんから指摘されたので、書記官の記事も削除。裁判官のことは言われなかったけれど、誰でも読める状態は良くないと周囲からの指摘を受けて、鍵かけの意味で記事を有料化した。


傍聴のない生活を始めて、ぼんやりしている。散歩して、晩ごはんのメニューを考えて。

傍聴に行くことを快く思っていなかったはずの夫が、「傍聴に行かないのかい?」と声を掛けてくるようになった。傍聴に通っていたころの私はイキイキしていたらしい。


傍聴に関わる記事はもう書けないかもしれない。心の赴くまま、とりとめない日常でもここに綴るか、やめようか、食器を洗いながら、大根の皮をむきながら、ふと考える日々を過ごしている。




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