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Ⅳ. 自動デレバレッジメカニズム

自動デレバレッジメカニズムとは

ユーザーのポジションが清算されると、残りのポジションはシステムに引き継がれます。オーダーブック上に十分な注文がなく、清算価格で残りのポジションを約定できない、さらにこのポジションの損失をカバーする十分な保険金が無い場合、オートでレバレッジ(ADL)が発動され、反対側のポジションを持つユーザーをデレバレッジ(ポジションをクローズ)します。デレバレッジの優先順位はレバレッジと損益に基づきます。

優先順位の詳細:

損益率 > 0の場合、損益率*有効レバレッジ
損益率 < 0の場合、損益率/有効レバレッジ
損益率 = 未実現損益 / ( 累積開始時証拠金 + 累積追加証拠金又は削減証拠金 )
開始時証拠金 = コントラクト数 / 平均オープン価格

ADLとクローバックの違いとは

クローバックとはポジションの大きさに応じてプラットフォーム内で利益を得ている全てのユーザーで損失を分配して補填するメカニズムです。このメカニズムは決済後に発生してユーザーの利益の一部を譲渡して損失を分配するため、決済前にポジションの利益を移転することができません。

ADLはレバレッジが高く利益が大きいユーザーを優先します。ポジションを決済することで実現するため、いつでも利益を移転することができます。

例:
下図のように現在、6人のユーザーがポジションを持っていると仮定します。

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図のようにロングサイドで損失が発生し、保険金が損失をカバーできない場合には上記のように優先順位をつけます。その結果はC,B,Fという順になります。

仮に、清算ポジションのサイズが52コントラクトで清算価格が9627.5 USDT(現在価格)だとします。このとき、現在価格で自動的にユーザーCのポジションは全て、ユーザーBのポジションは2コントラクト決済されます。ユーザーBとCには自分のポジションが決済された通知が届きます。

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