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【天穂のサクナヒメ】初見プレイ感想ツイまとめ&レビュー

発売日に購入しておきながら積んでいたんだけど、今回満を持してプレイー

ジャケット見て「大神」的なイメージのゲームを想像して購入。
プレイ前に入手した情報は、「ご飯が美味しそう」「製作者が農水省に呼び出しを食らったらしい」くらいかな。

主人公は神様なんだね。

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いくら今まで寝食貪ってたとはいえ米蔵荒らされたのに一人だけ叱られるのは普通に可哀想だと思うんだけど

この言われようである

後でフォローあると信じたい

同人ゲームと聞いてテキスト進行だと思っていたらパートボイス(メインストーリーはフルボイス)でびっくり

元気だーして

晩ごはんがしれっと焦げてる件

理由があった様子。一瞬大人組が二人とも頼りないのかと肝が冷えたわい。

バトルの操作感はスマブラに近いような気がします。動き方に爽快感がある。

後でインタビュー記事読んだけど、このサークルさんアクションゲームの制作は得意分野らしいですね。詳しくないけど敵が増えて画面が重くなった時の処理とかも工夫されてて良かったと個人的には思うんだー。

思ってたより稲作パートのウェイトがでかい。体感7:3くらい。

ストーリーを進めると稲作のコツに関する巻物(いわゆる攻略法)がちょこちょこ手に入るのでノートにまとめてたんだけど、

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なんだこれ。もはや授業ノートじゃん。

犬と猫は癒やし

先日Twitterのトレンドで見かけたやつだ!

可愛いのでついかまってると田んぼの水量が減ってたりする。

抱っこの仕方が違うの素敵だよね

お絵かき。河童が畑耕してくれたりしてんの面白いよね

さすが農水省に推されてるだけある

どこまで増えるのかなー

尊みを感じたオタクの反応をするミルテさんww

これも実在するんだろうなーすごいなあ。こういうのってモデリングするのに結構細かいところまで仕組みや骨組み知らないと作れないから、今は使われていない道具だろうにかなり研究したのでは…?

私は今一体何をしてるんだっけ?農学…あ、ゲーム…か…??

ところでタマよりポチの方がしっくり来るんだけどなぁ、いまだに。

異変後

惜しい米を失くした🥲

実はあと籾摺りだけやって米完成ってところでちょろっと隙を見てストーリー進めたらこうなってしまったので、自分の間の悪さを恨みまくった

基本的に晩冬〜初秋にかけては米作りで忙しいから、鬼は晩秋から初冬にかけて集中的に退治する感じになるんだよね。鬼は冬眠しなくていいのかい?

ブフォとか言いそうじゃん

ここテストに出ますからねー。ちゃんとノート取っておいてくださーい。

デュフフとか言いそうじゃん

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描いてしまった

和ファンタジーに突然宇宙船が出てくるSF展開は大神でメンタル鍛えられてるのでウェルカムですよ(?)

「マルチエンディングだから周回プレイよろしくね」とかはニーなんとかってゲームで言われたことあるけどね

確認したら似てるのは顔の黒さだけだった

ラスボス~エンディング

ラスボスとにかくかっこいいんですよ。

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敵が良いキャラしてると作品がぐっと面白くなるよね。
悪龍なのに白ってところも意外性があっていいなぁ。神って感じする。

終わったあとの余韻が心地よい、とても美しいエンディングでした。

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このサクナヒメの笑顔めちゃくちゃ可愛いよね。

EDのヤナト田植唄・巫はAmazon Musicでプライム会員聴き放題だったので無事鬼リピできました。最高です。

この後、「天返宮」も160層くらいまでやりました。

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神ゲーじゃん…

主人公が神なだけに
…いや、だけじゃなくて

一番びっくりしたのは、UXを考えて練り込まれていたところ。同人ゲームだからこそ驚いた点でもあるけれども。
コンプラ面での表現もかなり配慮されてるので、安心して他の人に勧められるのも嬉しいです。もしかしたら、室町時代の庶民の歴史を日葡辞書まで掘り下げて調べているのに敢えて実在する国や神の名詞を避けてたりするところも、もしかしたら配慮故なのかなぁ。

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ユーザー目線を大事に出来る製作者だからこその細かい思いやりを感じるし、沢山出したアイデアの中から上手に取捨されてるんだろうなぁって伺えます。ターゲットの中でもより多くの人がプレイ出来るための工夫や配慮が随所にされてて、製作期間の長さに値する品質が体感できた気がした。

余談だけど個人的にはなんらかの処理でフレームが飛ぶタイミングでフェード入れてるのが面白くて好き。

社会的な学びも多いなあ

ゲームを通じての学びが非常に多いのも特長だと思う。稲作に対する例を見ないほどの専門性は今更語る必要もないけど、その稲作を通じた人間関係の表現が素晴らしかった。

異なる考え方の人間が、お互いが正しい状態で意見が食い違い、信念を曲げることができない。そんな中で、どう折り合いをつけてどう一緒に暮らしていくかという部分の描かれ方が、なんとも絶妙にリアルで、社会的に感じました。

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メインの登場人物は、中盤まで、まーとにかく全員と考え方が違いすぎてイベント内でのコミュニケーションがうまくいってない。むしろ犬や猫や人外の方が円滑だったりする。

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作中では、プレイヤーは主人公のサクナヒメの目線となってプレイするのがオーソドックスなスタイルだと思うけど、この立場であるとき、異なる宗教観・生活スタイルのミルテや戦災孤児であった過去から窃盗を繰り返すきんたの2人とは特に、モラルや考え方が顕著に食い違うことになってしまう。

ミルテは、サクナヒメが実際に神様であるにもかかわらず、異なる宗教の異なる神の存在を語る。でも同時に、自分の譲れない部分を伝えながら相手の大切にしている部分も理解しようとして、「人柄は好きだけど考え方が合わない」という構図を形成しつつ、お互いの考え方の折衷案を提案してくるコミュニケーションに積極的なキャラだったりする。

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逆にきんたはコミュニケーションには積極的ではないキャラで、他人のミスや落ち度を許さない攻撃性の高めな性格。更には苦労してようやく集めた貴重な食材を盗み、注意や叱りを受けながら悪びれる様子すら見せない。今までそうやって命からがら生きてきているのだから、むしろ正しいとすら思っている。豊かな生活をするのにきんたの鍛冶能力は欠かせないが、「私生活を脅かすし和解も不可能」な歯がゆい立場になってると思う。

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一般的には、共通敵の出現など何らかの転機から最終的には全員が同じ方向を向く傾向があるけど、この作品ではそうならない。
製作者がそこまで意図しているのかはわからないけど、これらの人物とも寝食を共にし、トラブルが起きる都度、コミュニケーションをはかりながらお互いの理解を深め、共に生活できる方法を探っていくという、現代社会において多様性を享受するための割り切り方をストーリーに沿って段階的に描いている点がすごい。答えのない人間模様での精神面の成長の描き方は、道徳面でもかなり意欲的な作品ではないかと感じてしまった。

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ストーリーの大枠はやや大味なので、ここは掘り下げないんだ?みたいな部分もところどころありつつ、逆に拘るところは末端までとことん拘り抜かれているのが、実に「尖り」が鋭い作品です。
いつ教材に取り上げられるのかな、とすら思案してしまうこの頃。でもCERO Bなんだよなあ。

🙏 ごちそうさまでした 🙏




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