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PMOなんて機能する訳がない3つの理由・・・独りに責任を押し付ける限りプロジェクトは必ず失敗する

なぜ、プロジェクトが頓挫してしまうのか?
答えはシンプル。

プロジェクトリーダー(PL)が“孤軍奮闘“している、せざるを得ない状況だから。

自身、数年前に前職で、医療機器の開発プロジェクトリーダーをしている時、まさに自ら進んで“孤軍奮闘“しまくっていた。

責任感の強い人、オツムの回転が速い人ほど落ちる罠ですな(自身は、別の理由で...)

結果、背後から刺される、四面楚歌、さらに悪いことにBig Companyからの買収によりプロジェクト自体が頓挫・・・(泣)。

最後のは不可抗力ではあったが、その後、事業部長・マーケティングMgrとの三つ巴作戦で突破口を開き、転籍後改めてプロジェクトがなんとか再開できた。

その際は、迷うことなく役割分担を明確化。

米国本社のプログラムMgr、日本の製造側のプロジェクトリーダー、そして薬事・コマーシャル側のプロジェクトMgrが自分、という形にした。

実際は、米国で製造したものが日本に届き、それを検品・再梱包し最終製品化の上、現場へ発送していく流れ。

つまり、本来は米国のプロマネと、国内のPLがいれば済む話。

そこに自身がプロジェクト「ファシリテーター」(PF)と役割を明確化したことで、関連部門を常にウォッチし、モノの流通ではない「情報の流通」に関するプロセスをマネージメントする役割に徹した。

おかげで、当初の予定からは(買収で頓挫した期間もあったせいで)遅れはしたものの、無事に製品の承認届出が行われ、世に出し医療現場に届けることができた。

計画的かつ遅延なく、ゼロイチのプロジェクトを遂行帰着させるFORTHイノベーション・メソッドを学び実践し成果が出てきている今だからこそ、振り返ってみれば、ファシリテーターとしての貢献は間違いではなかったなぁと実感している。

という訳で、リフレクションするきっかけとなった記事↓に対する反論&対応策を記しておこう。


PMOのポテンシャルを最大化する~いかにして変革プログラムを成功に導くか~ (1/2) 数多くのPMO支援経験から得た5つのTo-Do'sとは?
https://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articles/2006/29/news007.html


PMO設置・ポテンシャル最大化に関して、この3つだけ変えれば成功確率は労せず2倍になる。

(1)Leader + Facilitator体制にする...
上記の通り。成果(物)の責任と、プロセス・手法に関する責任は分担しないと、独りでは荷が重すぎ。

(2)変革の最初の4-6ヶ月を全速前進すべし...
最初にプロジェクト憲章なりゴール設定なり何なりで、何を生み出すかを決めたら、毎週1回*10-15ステップで一気に、複数の成果物(新事業案・ビジネスケース、等々)を生み出すような世界標準のメソッド=FORTH or Innovation Mazeを投入すべし。

(3)内部だけでダメなら外部入れる?…
ダメダメ!確かにプロパーでは先入観が大きくて視野が狭すぎる、だから外部だというとそんな単純な話ではないのよ。
所詮、外部だからいざというとき、オーナーが「外部がこう言ってます・こんなモノを作ったんです」という逃げ道として使うだけ。これ、残念すぎ。
それゆえ、プロパーではない外様でありながら、コミットメント高い内部の“宇宙人を使えばいい話。
外部にそそのかされ不要な会議時間と分厚いレポートだけ残されるのは、特にコロナ禍では自殺行為ですぜ。

ちなみに・・・あなたの組織で絶対にイノベーションが成功する5ステップがある、と聞いたら、あなたはどう思うだろうか?

START INNOVATION ! with this visual toolkit.〔スタート・イノベーション! 〕―ビジネスイノベーションをはじめるための 実践ビジュアルガイド&思考ツールキット(ハイス・ファン・ウルフェン著)
発売日: 2015/02/20


BMIA常務理事 山本伸
シミックホールディングス株式会社CEO Office "We"nnovation Facilitator
多摩大学大学院MBA客員教授
名古屋大学学術研究・産学官連携推進本部客員准教授
FORTHイノベーション・メソッド公認マスター・ファシリテーター & Global Leadership Team
レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテーター

Business Model Generation(原書)著者であり、当協会のシニアアドバイザーでもあるアレックス・オスターワルダー氏、イヴ・ピニュール両氏、各々の日本初講演をプロデュース。ビジネスモデルキャンバスの本流を知る伝道師であり、医療・ヘルスケア分野における“異業種共創型“イノベーションの専門家。

外資3社15年勤務後、2017年にシミックホールディングス入社。時間外扱残業代無でも集まる異業種社内外1,800名をネットワーク化し、2019年に創業”奨励”賞を獲得し活動が公認化。以来、イノベーティブ人財発掘・育成及び、製薬企業のデジタルヘルス事業開発、異業種企業がヘルスケア分野に参入する際の新規事業創出の支援など。複数のプロジェクトを部門横断で推進中。2021年よりCEO OfficeとConsulting & Navigation Unitを兼務しながら、さらにグループ社員7,700名が学べるリスキリング教育プログラムを開発し、全社向け組織変革デザインを推進中。

監修した書籍「イノベーションの迷路〜ゴールに導く4つのルートと10のステップ」は、翻訳出版クラウドファンディングに成功し2021年1月に発刊。

静岡県生まれ。名古屋大学大学院工学研究科修了(博士)。スイスBasel免疫研究所Research Student、カリフォルニア州立大学サンディエゴ校医学部ポスドクを経てアカデミアから企業人へ転身。外資系3社16年間で研究、技術営業、事業開発など「サイエンス」でビジネスを支援する職務に従事。バイオと医療、そしてアカデミアと産業界、双方での経験から、ヘルスケア領域には多数多層のネットワークを持つ(Facebook4,000名、LinkedIn2,000名)。

人生のミッションは「イノベーションを起こし続ける人財の発掘と組織開発」。達成したいビジョンは、“老若男女誰もが失敗を恐れず「挑戦を続ける」ことが最も賞賛される社会の実現“。ライフワークとして、大学院でのビジネスデザイン教育や、大学のビジネスデザイン、アントレプレナーシップ教育にも積極的に従事している。

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