見出し画像

女は得するのか?

正社員で1年半働いた職場を辞めた。不動産営業はとても楽しかったし、自分自身成長を感じれる仕事だった。しかし、パワハラがまだ残る営業所だったので退職を決意した。実際、私は一度もパワハラには合っていないが、先輩がパワハラを受けているのはとても見ていられなかった。それになぜか「女の子」だからという理由で、私はほとんど怒られなかったのだ。しかし、優遇されればされるほど私は泣きたい気持ちになった。周りの先輩は男ばかりで、向けられる目線は羨望に近かった。本当にしんどかった。ここで笑ってラッキーと思えればどれだけ良かっただろう。その時、ずっとTaylor Swiftの「The Man」を聞いてた。もし、私が男だったら、、、。

その後、私は畑違いなことをしてみたくて旅館の仲居のアルバイトを応募した。いわゆる、住み込みバイトだ。海無し県に住んでいる私は、海に特別な憧れを抱いており、海の見てる旅館一択であった。早々と派遣先が決まり、私は期待に胸を膨らまし約3ヶ月過ごす旅館の門をくぐった。仲居さんは、ずっと働いているベテランのおばさま2人と1ヶ月の住み込みバイトで現在2週間目の女の子の3人だった。私は、そこそこ容姿が良くて、愛嬌もあるので、着任挨拶で料理人の男性陣にとても気に入られてしまった。これがとんでもなくダメだったのだ。初日の着付け指導は、肌着姿のまま、ほったらかしにされ、業務中はコソコソと悪口を言い始めたのだ。私は小学校のクラスを思い出した。女の子同士で、いじめたい女の子の机をチラチラ見ながらコソコソと話してはクスクス笑うのだ。しかし、今目の前で聞こえるように悪口を言っているのはもう定年間近のお姉様たちである。「少し可愛いからって図に載って、仕事もできないくせに」そう聞こえた時に、カッチーンと来た。私は今日初日である。そもそも、未経験で丁寧に教えるという派遣会社の話とは全く違うではないか!私は大粒の涙が落ちそうなのを堪えて、なんとかその日はやり過ごした。(今思い返しても涙が出そうになる)
次の日、派遣会社に事情を話しお昼には帰れる手続きとなった。帰りのタクシーの運転手の方が、「お姉さん、一晩働いたんでしょう。よく頑張りましたよ。あそこの仲居さんは続かないで有名ですよ。この前なんて半日で帰る女の子を駅まで送ったことありましたもん。」と慰めてくれて私はまた泣きそうになった。

不動産営業と仲居のアルバイトの出来事の順番が逆だったら私はもう少し、不動産営業を続けられただろうか。
いや、私はパワハラを見てみぬふりをする一員にはなりたくない。これで良かった。これで良かったのだと自分に言い聞かせて、今日も私は就活をしています(涙)


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?