日記 2/28

今日は特に何も予定がなかったのでゆっくり目を覚まして、昼過ぎに研究室に行った。勉強の息抜きに、院試の対策方法について先輩に聞いてみたり、過去問をパラパラ眺めたり。展望は多少開けたけど、その分道のりの遠さもよくわかって呆然とする。目の前に絶対的な質量を持った壁が立ちはだかっているような、あるいは後ろから質量のない靄のようなものが追い立ててくるような。掴みどころのない焦燥感がずっと頭にある。喩うならば、いつ幕が降りるか分からない舞台の上でくるくる踊り続けているようなイメージ。回る視界の端に、観客が少しずつ席を立ち、劇場から消えていく様子が見える。幕が降りるとしたら、観客席に誰もいなくなったときだろうと思っている。

冷蔵庫に玉ねぎが余っていたので、帰りしなに豚肉を買って豚肉丼を作った。世の男子大学生がチャーハンに次いで作ってる料理だろ。格段美味しくはないけど、楽だし安い。焼肉のタレだけは異様に消費スピードが早い。ケチャップソースは長年日の目を浴びず、冷蔵庫の端で眠っている。

換気のために窓を開けると、倒れた更待月が山の端に引っ掛かっていた。今日の月はやけに明るかったものだから、しばらく眺めていた。寒くなってきたあたりで窓を閉める。

Twitterで古文漢文不要論争が起こっていた。定期的に起こる話題だよな。満足な豚と不満足なソクラテスの話はJSミルの時代からしている。やっぱり個人的にはソクラテスの方に肩入れしたくなるけど、彼は満足な民衆によって処刑された。

そういえば最近古典読んでないなと気づいたので、本棚の奥から伊勢物語を引っ張ってきて拾い読みしようと思う。それで眠くなってきたらそのまま寝る。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?