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香りのエピソード~アロマセラピストの息抜き~

お盆なので、ちょっと息抜きさせてもらいました。残しておきたいアロマセラピーノートお休みさせていただきます。

福祉関係の専門学校での授業

福祉関係の専門学校でアロマセラピーの講座を開講させていただいています。もう、6年ほどになるでしょうか。当初は一般的にもアロマセラピーの情報を求める人も多く、必須講座となっていました。最近は福祉でのアロマセラピーもすっかり定着して、希望する生徒さんのみの選択講座となってます。

生徒さん自らが選択して授業を受けてくれているわけなので、受講者はアロマセラピーに興味がある、又は、期待して参加してくれており、皆さん熱心に授業に耳を傾けてくれます。講師の私たちも若い生徒さんたちから影響されることも多く、楽しく授業をさせていただいてます。

例年であれば、ハンドマッサージやフットケアをペアで行うなどの実習を取り入れながら講義をすすめますが、今年度は新型コロナの最中、ソーシャルディスタンスを取りながらの授業でペアを組んで実習というのは難しい状況です。看護師の資格を持つもう一人の講師と相談して、今期はセルフケアを中心に授業を構成することにしました。

セルフケアのためのアロマセラピー

講師の間では将来、福祉業界で働く若い受講者さんにとって、セルフケアは重要だという意見は以前から合致していました。福祉の仕事は介護職であれ、相談職であれ、心・身・情へのストレスが大きい仕事です。彼らが福祉の仕事に就き、「しんどいな」と、感じた時、自分なりの癒し法の選択肢は多いほどよいですし、アロマセラピーは他者を癒すと同時に自分の癒しにもなっています。

私自身はアロマセラピーを使って他者を癒すという仕事をしていたので、意識して自分自身に使うことはほとんどなかったのですが、新型コロナウィルスの予防対策が始まってからのステイホームで、SNSで情報を得れば自宅でもセルフケアをする方法をがたくさんあることに気づきました。

ですので、今期の授業では以前他の講座で行っていたアロマセルフマッサージと高齢者ケアで行っている呼吸法の実技をしっかり行いました。おそらくその日の夜は皆さん質の良い睡眠がとれたんじゃないかと思います。それがアロマセラピーの施術の特徴です。

ある受講者のエピソード・香りが拠り所に

マイ精油を数本持参で授業に参加してきた女子の受講者がいました。精油の知識も少しあるようで、休憩中に質問してきました。「ラベンダーと愛称のよい柑橘系の精油は何ですか?」。この手の質問はいつものことなので、「またきたかー」と内心思いながらも、失礼ながら質問への質問返しをします。「ブレンドの目的とか、使う人の好きな香りの系統とかありますか?」と、こんなやり取りを休憩時間毎に交わしていました。彼女の精油は通販で一瓶、数百円であることを聞きました。その精油の香りは力強いものではなく、無機質な印象でした。

授業が終わって、後片付けしていると彼女が再び近づいてきて、「現場実習の時にブレンドしてアロマを持って行きたいんですけど、ユーカリと会う香りだと、どんなのがいいでしょう?」私はてっきり、現場実習の利用者に精油を使うのかと思い、「実習中はおそらくアロマセラピーをする余裕はないと思うから実習に集中した方がいいと思うよ。」そして精油を使うリスクについても正直に伝えました。すると「自分のために持って行きたいんです。緊張するから香りがあると安心するので。」

私ははっとしました。香りが彼女の拠り所になっている。複雑な気持ちになりましたが、香りで気持ちを落ち着かせたり、不安を緩和させたり、それがアロマセラピーの基本的な使い方ではありますが、学生の彼女に一瓶数千円する精油をすすめる気持ちにもならず、できる範囲で質問に答えました。

授業の中で、使用した精油は2種類、1つはオーガニックではない、中グレードの精油、もう一つはオーガニックでハイグレードの精油。授業の前半では中グレードを使用しました。授業の後半でオーガニックのゼラニウムを付けたムエットを受講生に配った瞬間に、全員から「わー」という感嘆の声が漏れました。

アロマセラピーの情報、精油、使う人も多層化しています。香りを拠り所にするのは悪いことではありませんし、むしろ、良いことだと思います。アロマセラピーを規則・規制で縛る必要はないのかもしれませんが、まずは精油の質を問うことは大切だなと考えさせられました。

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夏休みにお誕生日の人は学生の頃、学校が休みなので、友達におめでとうって言われる機会が少ないのではないでしょうか?暑い毎日ですが、水分・塩分をしっかり摂って乗り切りましょう。

最後までご拝読ありがとうございました。

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