「類的存在」と「靴を揃えて脱ぐ自由」 #雑感1
先日、内田樹先生のマルクス本「若者よ、マルクスを読もう」(石川康宏氏との共著)を読んでいて、面白いところを見つけた。
アメリカの人権宣言も、フランスの人権宣言も、実際には多くの人々が祖国と同胞のために、おのれの命も財産も自由も捧げた政治闘争の成果として得られたものでした。にもかかわらず、これらの英雄的・非利己的な献身の目標が、「利己的人間の権利承認を堂々と宣言」(「ユダヤ人問題によせて ヘーゲル法哲学批判序説」)することだった点にマルクスは納得がゆかないのです。もちろん、市