見出し画像

もう20年以上前のことなので記憶が曖昧ですが・・・
それほど親しくない知人から電話があり、袴田死刑囚の再審請求を応援するデモに参加しようと誘われました。
あまりに唐突な話だったので、
「え? 袴田死刑囚ってニュースとかで報道されている例のヤツ? なんでオレがそのデモに参加しなけりゃならないのか?」
と答えると、
「袴田さんは同じ静岡県人だし、国家権力の横暴に異論を唱えることに何か問題があるのか?」
と返してくるので、
「悪いがデモに参加する気はない。一人で行ってくれ。」
と回答したら、
「自分さえよければそれでいいのか? わかったよ。じゃあな。」
と言って電話を切られた。

なんだコイツ?
「自分さえよければいいのか」だと?
言っていることは正論っぽいですが、果たしてそれは他人を脅迫してでも強要すべきことなのか?

世の中には理不尽な事象が溢れています。
かと言って、そのひとつひとつに正論で対峙しているヒマなどありません。
世界中の貧困層への支援、寄付金にしたって、ひとつひとつ募金していったら自分の生活費がなくなり、自分が貧困になってしまいます。

そのためにも国民は税金を負担して、それらの支援を国家に委ねているのではないですかねえ。

正義の押し売りは本当に迷惑です。

・・・ということを、一昨日からの山下達郎関連記事にネガティブクレームを入れているネット民を見て思い出しました。

山下達郎及び関係各位は、まだ弱小だったスマイルカンパニーに仕事を回してくれた大切な顧客であるジャニー喜多川氏に心底、恩義を感じ、その恩に報いるよう最高の商品(楽曲)を納品することで、Win-Win の関係を築いてきたからこそ、仕事を越えた「絆」を結んでこれた。
たとえジャニー氏の行為が、死後、犯罪と認定されたとしても、その恩義を忘れることはない、というのが山下達郎の矜持。

その絆に第三者が茶々を入れるのはいかがなものか?
恩義など関係なく山下達郎にはジャニー氏の犯罪を暴く義務があるとでも言いたいのか?
あるいは、ジャニーズに作品を提供したのに、未だにジャニー氏の犯罪に物を申さぬ関係者、故・筒美京平(の家族)、松本隆、阿久悠、都倉俊一、小田和正、槇原敬之、その他、何百もの人たちも「見て見ぬふり」をしていたとして糾弾するのだろうか?
「もうジャニーズには私の作品を歌って欲しくない」と声を上げるべきだと主張されるのだろうか?

たまたま、松尾潔氏のツイートに付き合わされて、愚直なまでに馬鹿正直に自分の心根をさらけ出した山下達郎だけ批難されている現状には、違和感しかありません。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
▼参考リンク
BLUES和也のSoundCloud
GarageMihoのYouTubeチャンネル旧ブログ「だからPA屋なんですってば」のアーカイヴ
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?