見出し画像

逆さまのプレゼント 第7話

第7話 風の形

学校の帰り道

何もない通学路。あるのはスーパーとカラオケ屋が一軒ぐらい。

でも楽しかった。友人の話をしっかり聞いたり、笑ったり、いろいろ考えたり

その中で見つけたものは大きいと思う

この大学の講義は、こうだよな、あぁだよなって友人と話すと、授業って結構楽しいものなんだなと思った。

たぶん、その中で、これは、俺も同感だけど、これは違う。そう言える関係ができることが大切なんだと思う

4年間、3年間、わからないけど、そういう風にそれぞれの道を歩んでいるけど

その時にいろいろなことを踏みしめてる靴の紐はたまにほどけて、一つ一つ通し慣れてなくて

いつも当たり前に結ぶけど

それまでの過程で、通す過程で、諦めて、この人苦手だなと思うこともあれば、靴を脱ぎ捨て部屋に閉じ籠もったりもする

いろいろなことがあったし、いろいろな感情を持ったよ。

その時々で周りには、感情をどういう言葉で表すか、それを言葉で表せる人が多かった。

悔しさを涙で表す人がいた。自分のこと悔しくて辛くてしかたなかったと言う人

辛い時の中にいる人のことを理解した上で、その人に助けてもらわないといけなかった未熟さを言葉で表した人

いろいろな人間らしさを知った。

だから時々、空想の中で空き缶を蹴飛ばしてしまう。

その時に風に乗った優しい景色が降ってくるんです。缶コーヒーを飲む僕の胸に。

だから、結局、ソーシャルワークという学問を学びたいと思っている。

それらの人の弱さかもしれない魅力を知ってるからかな?

ソーシャルワークも靴紐を結ぶ過程に似てると思っている。またその人が歩き出すために、靴紐を通して、結ぶ、そして、歩む

学校という場所は、楽譜みたいなもので、僕はいろいろな会話の中の音や感情や面白さや懐かしさ。

それらのギターの弦で音楽を奏でるように鳴らす

いやその風景っていうのかな?本当に毎日同じ景色で、よく知ってる顔も見れる。同じ景色が嫌でたまに自転車置き場から近道もした。

そんな単調な日々を夕日が少し彩りをつける。

僕や他の人の毎日のちょっとした瞬間にその懐かしいオレンジ色が照らす

楽譜に詞や言葉をつけてくれた。

地図に載ってる学校、お店、それを示す、表示する言葉を太陽の日で照らしてくれた

街が頭に浮かぶ、僕の頭、心の中の一枚の古びた写真が残る

僕がいる。


そして今、忙しくて何もできないことが多い。

そんな時、時々、ふと見える青空、白い雲を夕日が照らしてくれて、その地図のように思えるんです。

ありがとう僕もあなたもいる。

もう1枚、大人になって、心に沁みる写真が残る

クリスマスは、きっと、両方の写真が重なって、すごいグラデーションになって街や家が色づくと思う。

そして、子どもの胸にはプレゼントや夢とともに2枚の写真が残る。

風の形と、時の形が残る。

自分は社会福祉士としては、両方のことは忘れたくないなと思っています