法隆寺に閉じ込められているのは誰?

昨年惜しくも亡くなられてしまった

梅原猛先生の名著

「隠された十字架」において、

現在の法隆寺は

聖徳太子とその一族の怨霊を

封じ込めるために建てられたと語られています。

聖徳太子という人が

蘇我氏の功績を引きはがして背負わせるために

作られた偶像だとしたら、

法隆寺に封じ込めれられている怨霊は

誰になるのでしょう?

恐らく蘇我氏の一族ということになるのではないでしょうか。

日本の歴史というものが

梅原猛先生が述べるように

政治的敗者の怨霊、祟りを鎮める事により

形作られてきた一面があるのなら、

あれほど念入りに法隆寺に封じ込める必要があった

政治的敗者とは、聖徳太子という聖人よりも

無残な殺され方をして

悪役呼ばわりされている蘇我氏であるという方が

腑に落ちますよね。

法隆寺では、

50年に一回「精霊会(しょうりょうえ)大会式」が執り行われます。

次回は来年2021年に催されます。

(これを見逃すと次回は2071年です)

精霊会大会式のひとつの呼び物となる舞楽に

「蘇莫者(そまくしゃ)の舞」というのがあります。

蘇莫者という聖徳太子を模したといわれる人物が

竜笛を吹いて舞う雅楽です。

蘇莫者とはどういう意味なのでしょうか?

蘇莫者の蘇は蘇我氏の蘇ですね。

莫者は貴人という意味といわれていますが、

莫の字だけを見ると、

否定するとか無いものとか日暮れとか

の意味を持つ文字です。

蘇我を否定し、無いものとする。

そういうニュアンスを感じずにはいられないというのは

また妄想でしょうかね。














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