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えいえいおーっ!

この状態で書いたら、また泣き言みたいな内容になってしまうから、ちゃんと書けるようになったら北海道キャンプ旅の続きを書こうと思っていた。
でも、なかなかその日は来なくて、もう1週間以上経ってしまったから、とりあえずの文章でも書いておこう。

まあ、体調が良くない。
とにかくがんの疼痛に苦しめられている。薬の量が増えた。
土曜はちょっと鬱っぽくなって、さめざめと泣いて過ごした。
病を苦にして自ら命を断つ人の気持ちが本当によくわかる。
毎日毎日痛みに耐える生活が辛くて。死んだらラクになれるのかなぁと思ってしまう。
そんなことを考える自分の弱さが情けなくて涙が出るのだ。もっと強ければよかったのにと思う。

たいした量もないのに、毎日仕事に追われて。
パソコンに向かえるのは4時間くらいが限界だから、まったく進まない。
取材が2件入って、薬を飲んでなんとかこなして、薬を飲んでなんとか書いて。
少し書いては寝て、また起きて書いて。

もう疲れちゃった、と夫に言った。
夫が泣いている私の腕を持ち上げて、「えいえいおー!」と言った。
ふざけんな、こいつ、と思った。
夫はしつこく繰り返す。
腕に力を入れて上げないようにしたら、ムキになって上げようとする。
夫は子供みたいに同じ遊びを永久に繰り返せる人なので、楽しくなってきたのか「えいえいおー!」を私にやらせる。

なんだ、この人。わけわからん。
泣いてるねん、こっちはさめざめと泣いとるねん。
もう疲れちゃったって言ってるねん。
目を離したら自殺するかもしれんで、ほんまに。
そんな深刻な状態やねん。
なんでそれやのに、こんなことさせるの?
ほんま意味わからん。

私が心の中で毒づいている間も夫は変な裏声で、「えいえいおー!」を私にさせる。
腕が何度も上げられる。
もう、なんやねん、これ!!

突然おかしくなって、私は爆笑した。
久しぶりにお腹を抱えて、ギャハハと笑った。
なんかもう、夫が変人すぎて笑いが止まらなかった。
夫はさらに喜んで、ますますヒートアップしてくる。
私は何度も何度も、やりたくもない「えいえいおー!」をやらされた。
力のない拳を突き上げた。

笑ったら、少し元気になっていることに気づいた。
少なくとも死にたくはなくなっていた。

昨日は午後から痛みがなかった。
今日は半月ぶりに薬なしでもラクに過ごせた。
北海道で無理しすぎたのかな。また良くなってきたのかな。まだ大丈夫かな。
また明日から書いていけるかな。

えいえいおー!
もうちょっと頑張るで、わたし。

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