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酒のない人生なんて。

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日本酒ライターが語る、酒のあれこれ。
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#みむろ杉

決して揺らぐことのない醸造哲学をもつ蔵元たち

4月20日に私がライターとして取材・執筆している日本酒の業界誌『酒蔵萬流』32号が発行された。 ▼酒蔵萬流についてはこちらから▼ 私の今号の担当は、 ●今西酒造(奈良県)「みむろ杉」「三諸杉」醸造元 ●川西屋酒造店(神奈川県)「丹沢山」「隆」醸造元 ●天理すぎ乃 本店(奈良県) ※今西酒造に推薦していただいた飲食店 (敬省略) 今西酒造、川西屋酒造店、まったくタイプは異なるが、どちらもしっかりとした「醸造哲学」を持って酒造りをしている酒蔵だった。 取材の裏話など、今回も

この秋、「ひやおろし」を楽しんでみませんか?

最近、「秋の訪れ」をテーマにいくつかnoteを書いたが、「秋」の風物詩といえば、これを忘れてはいけない。 「ひやおろし」だ。 秋に出荷される日本酒のことだが、実は、ひやおろしについて語るのは結構難しい。 というのは、ひやおろしが生まれたとされる江戸時代と今では、お酒を搾ってからの管理方法が異なっているからだ。 もともと日本酒は、「搾った後」と「瓶詰めする前」の2回火入れ(熱殺菌)をするのが一般的だった。 ひやおろしとは、冬に造って搾ったお酒を1回火入れした状態で貯蔵して

暑い日は「夏酒」を楽しもう♪

昨日は「夏酒」を飲んだ。 お刺身を3種類(アジ、水タコ、かつおのたたき)を買ってきて、他にもいろいろアテを作って、夫と二人で宴会。いやー、盛り上がった! コロナ禍以降、外食ができない期間が増えたので、土曜の夜はだいたいこうなる。 さて、「夏酒」といっても、そういう明確なジャンルがあるわけではないが、何年か前から季節限定酒として「夏向きの、夏だけ販売する酒」を造る酒蔵が増えている。 蔵元さんの考え方はいろいろだから、中には「夏酒なんてうちはやらない」という蔵もあるけれど、私