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2023年最大の計画的偶発

2023年は私にとってとても大きな分岐点となる1年でした。
11年前の2012年初夏。たった5分の会話をしたことで、以降11年間走り続ける力を与えてくださったN冨先生。
2023年初夏、とうとうN冨先生との再会を果たすことができました。


11年前

N冨先生との出会い

2012年春
結婚を機に退職し、1からMicrosoft Office 製品を学び直しました。
学び直しの成果としてMOSの全国一斉試験を受験。
受験会場として指定されたのがパソコンスクールHA*NA上安校でした。
小柄でキリリとした雰囲気の女性が試験監督。
午前︰PowerPoint、Word(Expert)
午後︰Excel(Expert)
と、1日で3科目受験し、1000点満点中PowerPointとWordは900点台、Excelは満点で合格。
最後の科目Excelの採点表を印刷し手渡しながら「うちで教えてみない?」と声をかけてくださったのが試験監督のN冨先生でした。

その頃の私は、寿退職したものの、専業主婦が性に合わない!!
かとって家族計画のことを考えると新しい職場で正社員として仕事と家庭を両立させるのは難しいと思ってパートの求人ばかりに応募したものの、すべて不採用で途方に暮れていました。
フルタイムでも半年間の期間限定だった「小中学校でのパソコンの指導員」で無事に内定をもらえてホッとした直後、MOSの試験に臨んだのでした。

見る人は見てくれている!

独身時代のキャリアに結構自信があり、結婚後も学習を続けていると自負していたにもかかわらず、立て続けに「不採用」と評価された当時の私は、自分に全く自信が持てなくなっていました。
たった5分しか会話をしていない初対面の人に「うちで教えてみない?」と声をかけられたことは、その時の私をとても勇気づけるもので「見る人は見てくれている!だからこれからも頑張ろう!」という気持ちになりました。
(せっかくのお声がけでしたが、内定していた小中学校でのパソコンの指導員として働くことを選択)
嬉しくて、心強くて、その時N冨先生にいただいた名刺は、御守として定期入れの中で大事に保管していました。

その後

悟りを開く

半年間、指導員として就業後、そのまま請負会社の新規事業に駆り出され、新しい環境でもバリバリ仕事をしてましたが、主人の転勤で関西に引っ越すことになり退職。再び就活に励みます。
前回の就活は家族計画が理由で制限していましたが、このときは加えて「転勤族の妻」という制約もかかってしまいました。
書類選考を通過して面接に伺ったものの「転勤族の妻」と気づいた途端「長期で働けないから不採用」と途中で面接を打ち切られたこともありました。(履歴書にも職務経歴書にも転勤で引っ越してきてるって書いてたのにね)

不採用の理由が「私のスキル」の問題ではなく「家族の事情」ということに納得がいかずモヤモヤしていましたが、次に面接に行った事務所では「近い将来転勤で辞める可能性があるのは気にしないょ。私だって、親の介護が〜とか、いつ何が起きるか分からないんだから、今欲しい人材を採る!」と、面接の場で採用と告げられたのです。
一週間のうちに2つの事務所で、真逆の反応をされたのを見て「やっぱり見てくれてる人は見てくれるんだな」と実感したのでした。
「不採用は縁がなかっただけ」「縁あって採用された」という風に「縁」について意識するようになり、あまりクヨクヨ悩まなくなりました。
30代後半で、少し悟りを開いた私です。

あれから11年間

N冨先生の御守(名刺)は大雨の日に定期入れを水たまりに落としてしまい無惨な形となりました。これは、ものすごくショックな事件でした。
その名刺はどうしても捨てることができず、初詣に行ったとき納札所へお返しすることでいったんの区切りを付けました。

おそらくその頃から、次にN冨先生にお会いした時に「恥ずかしくない自分」でいようという意識が芽生え、それまで以上に自分に厳しくなったように思います。
「なんでそんなに頑張るの?」と聞かれ「次に会ったときに褒めてもらいたい人(=N冨先生)がいるから」と答えたこともありました。
再び転勤で広島に戻り、N冨先生と再会出来る日を夢見て、色々なことに挑戦し続けました。
自分の好きなExcelから派生し職業訓練@ビットゼミでPower Appsの勉強を始めてみたり。余談ですが、広島でのもう一人の恩師(ビットゼミ 吉田豪先生)のもとでN富先生も勉強されていたことを知り、ここでも縁を感じます。
自分の経験をピボットさせて自分の引き出しを増やしていこうと努める癖がつきました。

2023年 ついに再会!

2023年春
職場の所属部署が崩壊し、心も身体もダメージを受け退職します。
・何をすればサイアクな結果を防げたのか?
・私に何が足りなかったのか?
と、病床で自問自答する日々が続きました。

自分に補強すべきスキルとして導いた答えは「お伝えする力をつける」こと。
離職率の高い職場で、前任者からの引き継ぎなし、顧客情報は基本情報のみしかない状態。これに気付いた入社当時の衝撃は凄まじく、自分の担当する顧客すべて過年度分の概要や特記事項などを次の担当者のため(と言いつつ自分の作業効率を上げるためにも)マニュアル化しました。
社内ルールのマニュアル化にも手を付けましたが、圧倒的人手不足の前に頓挫します。
「お伝えする力をつける」は、もっと分かりやすく、もっと美しいマニュアルをもっと短時間で作ればよかったという反省に由来します。
その力は社内で活用することはもちろんのこと、対外的にも絶対に役に立つ!魅せる見せ方を学びたいという欲がわいてきました。

パソコンをいじるのが好きという私の利点を軸に、お伝えする力をつけられるモノとしてWebデザインを学ぶという結論に達しました。

受験

広島でWebデザインを学べる学校を探したところ、直近ではパソコンスクールHA*NA上八丁堀城南通り校で開講するクラスがあると知り、すかさず応募します。
入学試験には面接があり、待ち時間に「パソコンスクールHA*NA」と書かれたプレートを眺めていると、11年前上安校でMOSを受験してからの色んな出来事がまさに走馬灯のように蘇り、面接前にもかかわらず眼から汗が…。
先述の面接のことや、引っ越しに伴う出会いや別れ。業務改善をして失敗したこと。それを教訓に再度業務改善に取り組んだことなどなど、楽しかったことも辛かったことも、昨日のことの様にという表現がピッタリな具合に降ってきて、涙が止まらくて入室を促されてハッと我に返ります。

N冨先生が面接官として眼の前にいらっしゃる!!テンパる!!!
「あの時のお声がけで今まで頑張ってこれました」と御礼も言えず、質問に淡々とお答えすることしかできず、もしも合格しなかったら、次いつ御礼を言うんだ???と、帰り道は後悔のため息ばかりついていました。

入校~卒業

おかげさまで合格し、晴れて入校式を迎えます。
御礼をいうタイミングを見計らいながら迎えた1回目の1on1の場で、会議室に入室するや否や涙が止まらない状態でN冨先生を困惑させてしまいました。
・11年前にかけていただいた言葉で今日まで頑張ってこれました!
・名刺を水たまりに落としてしまってごめんなさい!捨てられなかったので西宮神社に奉納しました!!
など、授業の理解度や進路の相談のための1on1のはずが、11年分の思いの丈をぶつけて、時間を大幅に使ってしまいます。
当時のことをN冨先生は覚えていらっしゃいませんでしたが「私が人に名刺を渡すことはあまりないことよ。よっぽどの事だったのね~」と、新たに名刺をいただき、安心。

2回目の1on1の時には「やっぱりうちで教えてみない?11年越しのオファよ〜」という言葉をかけていただき、これまでの努力は無駄でなかったと感無量!!これからも突っ走ろうという励みになりました。

3回目(最後)の1on1で具体的な話になりましたが、色々な制約などがあり、来春、本当に教壇に立てるかは現時点で決定していませんが、実現するとこの上ない喜びです。

今後

今しかできないことをやってみる

パソコンスクールHA*NAを12月に卒業し、2024年1月から3月まで税務署で確定申告期間の非常勤職員に採用されました。

インボイス制度が始まって初めての確定申告なので、その動向も生で感じたいし、税務の勉強にもなるかな!?
元々経理事務を生業としていたので「経理事務の総本山(?)」の税務署内での仕事に興味もありました。この臨時職員も、今たまたま離職中だからできること!たまたま無職で良かった~。

また余談ですがここでも不思議な御縁に恵まれます。
面接官の前赴任地の話になり、話が広がります。
「私が前職でタッグを組んで業務改善を進めた元税務調査統括官のお姉様」が「面接官の机を並べていた後輩」という縁でつながりました。
世の中狭いものです・・・。

今一番やりたいこと

パソコンスクールHA*NAに入校する前は「うまくWebを利用しながら業務改善していく事務員」への復職を願っていましたが「リスキリング教育に携わること」が一番やりたいことに変化しました。
そのために何をすべきか。しっかり考えて行動します。

最後に

N冨先生の魔法にかかっていた11年間。とにかく突き進みました!
今、半年間ご一緒し、魔法は溶けました。
N冨先生からいただいた卒業時のコメントには「11年前あなたに声をかけた私、満更でもない!」と書かれていました。
その気持ちに応えるためにも、再度お目にかかった時に「がっかり」させないよう努めようと思います。

逆にそれだけ人に影響を及ぼす人間になりたいものです。

最後までお読みいただきありがとうございます。
偶然この記事を読んでいただいたことが、何かのご縁につながると幸いです。

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