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感想 『山姥切国広 単独行 -日本刀史』

本作はそもそもが「歴史」の、それも「諸説」を扱うという、非常にデリケートなテーマを抱えた昨今の刀ステにおける、「歴史」の再定義・再提示であったと捉えている。 无伝の亡霊としては、あの作品で提示された「諸説は歴史と認められるのか」という問いへのアンサーとも受け取った。 刀ステにおける「歴史」とは何か 刀ステにおける歴史の収束点であり、今作に登場する「三郎」こと織田信長はこのように主張している。 歴史とは、後の世で語られる「物語」のことである。 「物語」ゆえ、事実が何かを

    • 『オッペンハイマー』は日本でこそ公開してほしい

      クリストファー・ノーランの作品が好きだ。同じ時代に生きている奇跡、彼が映画監督として作品づくりを続けていることに感謝の念すら覚える。『インターステラー(2014)』など何度観たか分からないし、観るたびに何度でもマーフィと一緒に〝Heurēka!〟と叫びたくなる。 そして映画作品は必ずしも、史実に沿った中立的なものだけが正義ではないと理解はしている。『RRR(2022)』は映画としての〝最高〟が雨のように降り注ぐ作品、観たら踊り狂いたくなるような爽快な作品だった。ラーマ・ラー

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