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『君たちはどう生きるか』公開記念ポッドキャスト 〜俺たちは、どう生きさせられたのか?答え合わせ編 ネタバレあり

宮崎駿監督の10年振りの新作『君たちはどう生きるか』が7月14日に公開されました。

鈴木敏夫プロデューサーの天才的な逆張りプロモーション「ポスター1枚のみで宣伝」という方法も功を奏し、公開4日間の観客動員135万人、興行収入21.4億円という凄まじい記録を叩き出しています。


しかし、映画公開前に明かされていた情報はこのポスター1枚のみではなかったのです。
鈴木敏夫プロデューサーは2017年頃よりいくつかのメディアで、新作にまつわる数々のヒントを示していました。

我々は公開前、そんな数多のヒントの中から有力ではないかと思われる情報を手に入れます。
それは「とある海外の児童文学が今回の『君たちはどう生きるか』の内容と深く関わっている」というものです。

その児童文学と思われる作品がこちら。

『失われたものたちの本』 著:ジョン・コナリー

『失われたものたちの本』というこの作品はジブリ美術館の図書室で宮崎駿が推薦していた本。

さらに鈴木敏夫プロデューサーが過去に残した「宮崎駿監督の新作はアイルランド人作家の児童文学になる」と発言していて、作者のジョン・コナリーはアイルランド人です。

そこで我々は、この情報を元に宮崎駿監督に想像力対決を挑むような形で、公開前『君たちはどう生きるか』の作品内容を予想しました。


各々が発表していた予想は当たっていたのか? 作品としてそもそもどうなっていたのか? 俺たちは、どう生きさせられたのか?

全てが決する審判の日、7月14日。

今回は『君たちはどう生きるか』公開日のレイトショーの回を観に行ったメンバー4人がその足で、『君たちはどう生きるか』について率直な印象を話し合っています。

参加者は前回に引き続き、この男たち。

前回の予想を振り返ってみると…

はたらつの予想 『宮崎駿版:ジブリ異世界転生フェイブルマンズ』
『失われたものたちの本』のような異世界転生冒険譚を軸に、宮崎駿の実人生が反映されているような映画になるのではないか。またスピルバーグ監督の『フェイブルマンズ』のようなフィクションの加害性的な要素を描いた作品になるのではないか。

さくらいの予想 『宮崎版:ゲド戦記』
ジブリアニメ版の『ゲド戦記』は原作が全六巻あるうち三巻の『さいはての島へ』を描いたものだった。今回の予想ではゲド戦記:五巻『帰還』、六巻『アースシーの風』の部分のように老年期の宮崎駿自身が描かれつつ、ゲド戦記の世界観をちゃぶ台返しさせるような形で今まで宮崎駿自身が作り上げてきた世界観をアニメ内で崩壊させて、『君たちはどう生きるか』というメッセージを突きつけるのではないか。

フガクラの予想 『宮崎駿版:方丈記私記』
堀田善衛の『方丈記私記』は宮崎駿が繰り返し愛読し、アニメ化を長らく望んでいた作品だった。『方丈記』は平安時代の人災を含めた災害を描写した災害文学であり、その当時の作者の鴨長明の視点と第二次世界大戦期の堀田善衛の視点を重ね合わせるようにして『方丈記私記』が生まれた。今回の『君たちはどう生きるか』では二者の視点と重ねるように、宮崎駿の第二次世界大戦時の少年期の視点を描きながら、その現実の舞台から転生するような形で『失われたものたちの本』のような異世界冒険譚が描かれていくのではないだろうか。

ーーー宮崎駿を世に出す。それが面白くなる人生だと思いました。

鈴木敏夫

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