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これでごはん炊いたら美味しいかも病

 今年になって近所にMEGAドンキができた。そのおかげでお買い物はだいたいここで済むようになった。一番近い食料品お買物スポットがMEGAドンキ。ありがたい。ありがたいんだけど便利なようで逆にお金使いまくる罠。

 それはさておき。新しくできたお店ってとにかく楽しい!今まで通ってたチェーン系スーパーやディスカウント系スーパーでは見かけない品揃え。陳列の仕方やPOPにも刺激されまくりで、最初は食料品コーナーをぐるっとまわるのにすごく時間がかかった。

 そんなウキウキごきげんさんになるさまざまな商品の大群の中をさまよって見つけた激安価格の商品、それは「鍋のもと」。数量限定だけあって100円とゆーちょうお買い得な代物。鍋かぁ…鍋と言っても今は7月…食べたいのは―――と、いつものようにくるくるんと考えるあたし。

 ”これでごはん炊いたら美味しいかも!”

 とにかくお米が好きなあたし。白いごはんも大好きだけど、味のついた炊き込みごはんやピラフにチャーハンも大好き。いつか書いたみたいにおにぎりも大好き。思えばごはん・お米のお話を書くことが多い気がする。それだけお米が好きだということか。

 これまで幾度となくあらゆるモノを使ってごはんを炊いてきた無類のお米好きなあたし。その歴史を紐解くと一人暮らしを始めた頃にさかのぼる。

100均のレトルトパウチに入ったパスタソースを見て
 ”これでごはん炊いたら美味しいかも!”

インスタントの粉タイプのコーンポタージュを見て
 ”これでごはん炊いたら美味しいかも!”

レトルトのミネストローネを見て
 ”これでごはん炊いたら美味しいかも!”

 まだ食がクリエイティブだと気づいてない、あたしのフー道(食にハマって歩み始めたあたしが生きるために必要な生きることそのものな食のみち)が黎明期だった頃に思いついたこの手法。実はたくさん失敗もしてきたし美味しくないパターンもあった。

 パスタソースの場合、ミートソースやナポリタン、カルボナーラと言ったソースにとろみがあるものは、当時の我が家の安っぽい炊飯器で炊くと必ずと言っていいほどごはんに芯が残る。ソースのとろみがお米を炊くときに悪く作用するんだろう。炊飯完了の音がしてパカとフタを開けるときはいい香りでさいこーなのに、しゃもじで混ぜてひとくち食べると決まって芯のあるごはんに肩を落とす。そんなときは水を追加して炊き直したり(それでもまだ中に芯が残ったりする)、諦めてフライパンで炒め直して食べたりしてた。
 でもボンゴレビアンコとかペペロンチーノのようなソースがサラッとしたタイプで炊くと、ちゃんと美味しいごはんになってくれる。それを学んでからは、好きでリピートしていたナポリタンソースのときは必ずお水を足してとろみを減らして炊くようにしてたっけ。

 そしてこの度は初の鍋のもと。あたしはついに鍋のもとでごはんを炊く。

 買った鍋のもとは「豚みそ鍋スープ」。もちろんサラッとタイプ。失敗しないやつ。炊く前に少しスープを味見したら、八丁味噌のような深くて甘めで芳醇な香りのお味噌味。説明には熟成期間の異なる2種類の長期熟成味噌使用とある。住んでいる地域性なのか合わせ味噌な文化で育ったあたしは、色が濃くて芳醇な味わいのお味噌にはいつも高級感を感じる。ビバ庶民!
 メーカー名で調べたら「こてっちゃん」の会社が作った鍋のもとらしい。おお、いいぞ。きっと美味しくなる。この豚ごはん、きっとうまい!

 さて。ここでサクッと作り方、つまりレシピを。

[材料]
 ・お米2カップ
 ・豚バラ5枚
 ・舞茸半かぶ
 ・豚みそ鍋スープのもと250g(袋の3分の1)
 ・水

[あるよでないよな作り方]
  豚バラを1cm幅にカットして舞茸はふさを分けておく
  お米を研いで内釜に入れセット
  先に豚みそ鍋スープのもと250g(袋の3分の1)を注ぎ入れる
  あとは2カップ炊くのに必要な水を追加して全体をザックリ混ぜる
  (ここで味見してみてお好みでスープを足したりする
   この豚みそ鍋スープのもとの場合とてもコク深いので
   しっかりした味と色になると覚悟したあたしであった)
  味が決まったらカットしてほぐした豚バラと舞茸をお米の上に乗せ
  普通に炊飯ボタンポチであとは炊飯器におまかせ

豚みそ鍋スープを使って炊いた「豚ごはん」はコチラ!ほら、おこげも

 炊きあがった豚ごはんは、追加した豚バラのあぶらでつやつやぴかぴか。混ぜてもしゃもじにお米がくっつかずにするんと、とぅるんと混ざる。豚さんのあまいあぶらのじゅわーん感がお米に、、お米に、、!

これ見て!このじゅわ〜んと美味しそうな豚ごはんを!

 店頭で鍋のもとを見たとき、これでごはんを炊いておにぎりにしたい!!って思ったあたしはすばやくおにぎりにして冷凍した。冷凍の小さいおにぎりを休日の朝ごはんのときに解凍してチーズを乗せてフライパンでじゅわっと焼いて食べる。まだやってないけどもう食べたときの口の中が想像できる。あたしの得意なイマジネーションもぐもぐ。

 他の鍋のもとでも同じように具を追加してごはんを炊くと、めちゃくちゃ簡単にうまい炊き込みごはんが炊けるはずなので、ぜひトライしてみてほしいなというお気持ち。
 ただし、とろみのある鍋スープにはご用心。お米に芯が残るかもしれないのでそれだけ気をつけて、あとはいろいろ試してみたらきっと楽しい炊き込みごはんライフが待ってる。

 そういえば、実家へ別日に残りの鍋スープで再度炊いたのを持っていったんだった。いつも実家ではもらって帰る専門で、母に「たまにはなにか美味しいもの持ってきてよ〜」と言われていたことを思い出して。
 それに普段からいろんな料理の話を親子でするとき、あたしが作る料理に母はとても興味深々で「それどうやって作るの?」「材料は何を使うの?」と聞かれてたけど、いつも詳しく伝えるのがめんどうでテキトーにごにょごにょと説明して終わってた。でもたまには作ったものを持っていくかーと、お重につめて持っていった。新しく追加で買った豚みそ鍋スープ(100円)と一緒に。

あまりに茶色なのでベランダのパセリを光の速さで添えた

 届けたら「わあ!なあに!?」ってとても驚きながらも喜んで「やっぱり作り方聞くだけじゃなくて食べてみないとね!」と母は満足そうな笑顔を見せた。
 ちなみに母は、翌日の友だち持ち寄りランチにあたしの作った豚ごはんを持っていったそうで。鍋スープでごはん炊くなんて発想、私たちにはないよねぇ〜と、おばあちゃんたちでかしましく話したらしい。

* * *

 お米が好きすぎて、ごはんが好きすぎて、いつでもどこでも思いついたら
”これでごはん炊いたら美味しいかも!”な脳みそのあたし。これはまぎれもなくいわゆるひとつの疾患。きっと病(やまい)。
 これはきっとこの先もずっと持ち続ける自分の一部。もっと美味しいものを、もっと美味しく食べたい、そう繰り返し考え続ける食寄りのあたしの働く脳みそ。まさにあたしのフー道そのもの。

 また好きなナニカでごはん炊こ。

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