森閑な地にある昔ながらの料理旅館
奈良公園内の閑静な地に、昔ながらの料理旅館が数軒ある
その中の小さな料理旅館は、ひと間だけの家屋のような建物だ(写真あり)
茶室のような佇まいであったりする
それなりの地位の人がお忍びで夜に来て、食事をし、泊まるような旅館なのだろうか
今までに、この料理旅館を利用する人の姿を、ほとんど目にしたことはない
そもそも、利用できるのは一組の二、三人だけのように思う
もちろん、完全予約制なのだろう
そういうこともあってか、店先に、人が並ぶ姿などに出くわさないのだろう
近辺には、それなりに大きな旅館、ホテルがある
たぶん、それらを利用するほうが、宿泊施設としては快適なはずだ
ただし、この料理旅館のある辺りは、樹齢の長い高く太い松の木々が茂る、ちょっとした松林である
街なかに、狭くあれども仕切られた人里離れた自然の地であり、鹿や、野鳥などが生息している
夜、料理旅館を一歩でも出れば、街明かりなどない、真っ暗闇の林の中である
古都の息吹の聞こえるような、そんな夜を過ごすのに、風情があるのかもしれない
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