勝手にコラム~音楽編 その2~

勝手にコラム 音楽編 その2 「Talking Machine」9mm Parabellum Bullet

9月9日にリリースされたトリビュートアルバム「CHAOSMOLOGY」にて、cinema staffがカヴァーしていたが、元々cinema staffはライヴやYouTubeでも度々この曲を披露していた。それだけにどんな楽曲に仕上がっているのかと、気になる程に期待度が高かった。

オリジナルを聴いた印象は、サウンドはノリが出ていて踊れる楽曲だが、歌詞を見てみると、ノリのいいサウンドとは裏腹に ‟無気力な若者の気だるい様” を想像してしまう。アンニュイと言った方がしっくりくる感じだ。

‟感情のない 体温のない 人形に代わるまで
カーテンなんか関係なく 太陽が差し込んで それを見て 体内時計 再起動させるだけだもの”

この歌詞を見た時に、人としての感情を感じずに ‟まるで精密機械の如く日常をやり過ごす様” が浮かんできた。物憂げな歌詞と踊れるサウンドとの、アンビバレントを強く感じる楽曲である。衝撃の化身とも評される9mmの言葉選びの秀逸さには毎回驚かされる。

ライヴではかなり盛り上がる曲で、ライヴ版の音源ではバンドとオーディエンス双方のボルテージの上りぶりに、聴いている側も ‟まるでその場に居るかのような錯覚” を覚える程だ。

‟踊れー!” ‟騒げー!” と言うボーカルの菅原卓郎のシャウトが今にも聴こえてくる様だ。9mmのバンドとしての熱量がダイレクトに伝わる楽曲である。

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