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【湯田温泉駅】喫茶スナック「櫂」の日替わり定食500円

念のためにGooglemapで調べてみたところ、「櫂」の評価は4.4とかなりの高評価であった。しかし近くにはファミリーレストランのガストもあった。

「近くにガストもあるみたいやけど、ほんまにこのお店でええの?」

「なんで山口県まで来てガストなんよ、地元のお店に入るから楽しいんやんか~」と言いながら彼女は率先して店内へと入っていった。

カランカラン~♪

店内に入るとご主人と女将さんが二人でお店をやっていた。カウンターには常連と思しきお爺さんが新聞を読みながら食事をしていた。

大きなリュックを担いだ明らかに旅行客と思しき我々に対して、ご主人は笑顔で「どこでも好きな所座ってくださいね」と、テーブルを片付け始めた。

「今日は日替わり何ですか?」

妻はこういった時に必ずお店の人と必ずコミュニケーションをとる、本当に素敵な人だ。

私は日替わり定食、そして妻は迷ったあげく日替わり定食にした。

「はい、日替わり定食二つね~」

注文を終えた妻は、こちらをちらっと見てからニヤリと笑った。

こういった時は、おそらくほんの少しだけ怒っている時である。私のリサーチ不足と段取りの悪さで食事の時間が遅くなった事に対して、含みを持たせた笑顔をする。

「ごめんね、段取り悪くて…」の意味を込めて私もニヤリと笑い返した。

店内に居るのは先客のお爺さんと我々だけだったので、テレビで流れている情報番組をボーっと眺めているとすぐに日替わり定食が出てきた。

「はい、お待たせしました~」

日替わり定食500円

今日はチキンカツが日替わり定食である。

アスパラのバター炒めを食べた妻が「いただきます、ん…美味しい!」と言った。こういう時は本当に美味しい時である。

「よかった~」内心ほっとして私はお味噌汁に箸をつけた。お味噌汁には油揚げやわかめ、サツマイモと具沢山でこれもまた美味しい。

もぐもぐもぐ…

二人ともよほどお腹が空いていたのか、あっという間に平らげてしまった。

お会計は、ちょうど1,000円(税込み)だった。

安すぎませんか?

全く最高のお店じゃないか!

我々は日替わり定食に大満足してお店を後にした。

店名である「櫂」(かい)とは、船やボートを漕ぐための道具である。ご主人も人生という大海原をこのお店一本で漕いで渡っていこうと決めて商売を始めたのだろうか…

ちょうどお店の前には、松下村塾で有名な長州藩士吉田松陰先生の名言が記された立て看板があった。

吉田松陰先生

夢なき者に理想なし
理想なき者に計画なし
計画なき者に実行なし
実行なき者に成功なし
故に、夢なき者に成功なし

吉田松陰先生

今の私はこの言葉を肝に銘じたいと思う。夢を持つ事は誰しもあると思うが、それを計画し実行に移す事がなかなか出来ない。もちろん今ある現状ではどうしても実行に移せない、物理的に不可能であるといった様々な障壁があるかもしれない。だがその時が来たならば必ず実行に移せるようにその準備だけはしっかりとしておきたい。

夢無き者に成功なし…か、心に染みたぜ、松蔭先生。

松陰先生も、高杉晋作そして桂小五郎も私の年齢までに既に亡くなっている、しかしながら私は未だに何も成し遂げていない。

何故ゆえに学生時代はこういった日本の歴史背景に全く興味を持てなかったのだろう、やはり私自身の知能が相当低かったのだろう…

つづく

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