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与太話(4)日本人以外に読めないフォント

先日某所で、「日本人だけ読めないフォント」があるのであれば逆に「アメリカ人にだけ読めないフォント」はあるのか?との質問を受けた。

日本人にだけ読めないフォントとは、以前ネットで話題になった「electroharmonix」という以下のフォントのことだ。

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これは早い話が、アルファベットを可能な限りカタカナっぽくデザインすることで、日本人(日本語話者)にだけはカタカナとして認識されてしまいアルファベットして読めなくなる、という仕組みである。まあ仕組みってほどのことでもないけど。

ということは、その真逆だから「可能な限りアルファベットっぽくデザインしたカタカナ」さえあれば、「アメリカ人(英語話者)にだけは読めないフォント」になるはずだ。

と、そう答えようと思い具体例を探したのだが意外なことに見つからない。ひょっとしたら広大なネットの海のどこかには漂っているのかもしれないけど、上記"electroharmonix"が検索の邪魔をして見つけられないのだ。

そんなわけで、探しても見つからないため仕方なく自分で作ってみた。

以下が「非常に英語っぽいカタカナ」、通常”アメリカ人にだけ読めないカタカナ"である。

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念のために補足すると、最下段の文章は「コンニチハ コレハカラカナヲ アルファベットポクシタフォントデス」と書いてある。

そう、よく考えてみたら、我々日本人だって充分にアルファベットに馴染んでしまっているため非常に読みにくいのだ。

そしてここまで完成したようやく一番の問題点に気が付いた。

そもそも、アメリカ人の大多数はカタカナが読めないのである。

そう考えると、一番最初に紹介した「electroharmonix」も「日本人にだけ読めない」と紹介されているわりに原文が英語だったりするあたり、非常にずるいよね。そもそも日本人側だけが日本語も英語も両方読める前提だっていうね。自分たちは他の言葉覚える気がないくせに。

そんなわけで、上記のフォントは正確には「日本語のカタカナが理解できるアメリカ人だけが読めない日本語」という超ニッチなフォントになってしまった。もうそこまでマニアックだと「読みにくい日本語フォント」とだけ言われても仕方ない気がする。

あと、制作過程で試行錯誤していたら、ひらがなもそれなりに記号化されたの副産物ができてしまったので一応載っけておきますね。コンセプトとしてはゴシック体で再現して、むしろ読みにくさを追求しています。なんだかハングルというか数学記号のゴタ混ぜというか、何だかナメック星人のフォントみたくなってしまった……。

読めますかね???

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