作曲・編曲73

なんだかんだ言ってこの記事、こんなに長くなりました。

数字に抜け漏れがあるかもしれませんが(汗)。

なんでこのテーマで書くかというと、「ネタ切れ」なんですよね(笑)。

結構書くのは大変ですが、テーマ設定自体はいくらでも出来ますから。

今日取り上げる曲は平井堅さんの「キャンバス」です。前にも書いたかもしれませんが、平井堅さんの曲の中で好きな曲3つ挙げたら確実に入る曲です。

まあ何故今更書こうかと思い立ったかというと、Uruさんの「奇蹟」の記事を書くとき、冨田恵一さんの編曲作品を結構聴いたんですよね。

ただそれだけの理由です(笑)。

やはり良く聴くと書きやすいんですよね。

正直あまり冨田恵一さんの編曲とは感じなかったんですよね。それこそ「奇蹟」の方が、MISIAさんの「Everything」や中島美嘉さんの「STARS」に近い、「いかにも冨田恵一」感があるように感じます。

ただやはりコードチェンジは頻繁ですよね。ノンダイアトニックコードの出現頻度も高いですし。

で、何が違うかを考えてみたんですよ。

そこで気付いたことは音の密度が他の曲と比べて低い、という点です。

もちろんキリンジの「エイリアンズ」の方がもっと密度は低いですし、他の編曲者よりもやはり音の密度は高い印象ですが(笑)。

「らしい」部分はやはりあるのですが、やはり違っているんですよね。

恐らくですが、曲調の差異を考慮した結果だと考えています。

「Everything」や「STARS」そして「奇蹟」、どれもバラードですが、やはり「強い」バラードなんですよね。それに比べて「キャンバス」は繊細な曲なんですよ。

だから音の密度を高くしてしまうと、その繊細さを壊してしまうと思います。密度を高くするとオケが勝ってしまうからです。

で、音の密度は高くても、冨田恵一さんのアレンジにしてはストリングスは控えめで(もちろんかなり使ってはいて、あくまでも相対的に、という意味です)、特にメインはアコギとピアノで組み立てるアレンジなので、曲の繊細さが活きるんですよね。

ベースの入れ方とか木管の使い方はやはり冨田恵一流ですが(笑)。

主旋律をどう立たせるか、が主眼の編曲になっているのかと。

そう考えてみると、自分の色を持ちながら、きちんと曲も聴かせる編曲をする、やはり一流の方は違いますね。

流石というしかありません。



ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。