「メロ」と「オケ」

ここまで書いてきて感じたのは、洋楽ではボーカルは音楽の一部分でしかないのに対し、邦楽はボーカルが音楽の最重要部分だということです。

洋楽が色々な音楽から影響を受けて成り立っているのは勿論ですが、やはりクラシック的な要素も含んでいて、だからこそ各パートの重さに違いがあるとはいえ、総合的に曲の総体を聴くものとして出来ているのだと思います。

日本もかってはそうではなかった、ただ恐らく転機となったのは「唱歌」の存在だと考えています。

「唱歌」自体元々は西洋音楽に日本語詩を付けたところから始まり、西洋音楽の普及により日本人が書くようになったものの、西洋音楽との大きな違いは「歌」が主役で、楽器は「伴奏」でしかなかったことです。

音を楽しむということではなく、あくまでも教育であり、歌を歌わせることだけが目的であり、「イントロ」としての構成要素もないし、間奏もありません。歌を歌わせる「ツール」としての「伴奏」があるだけです。

まあ子供に教えるのにはそれが適切だったのでしょうが。

ただこのような音楽教育が繰り返されると、「歌と伴奏」が当たり前の世界になってしまいます。「刷り込み」に近い感じだと思います。

どんなに後から色々な音楽聴いたとしても、やはり小さい頃の音楽体験は重要でしょうから。

良く日本のミュージシャンも「メロ」と「オケ」という言い方をしますが、この表現も「メロ」が主体であることを表していると思います。「オケ」は一括りです。

「カラオケ」なんて「空なオケ」みたいじゃないですか(笑)。本来の語源は良く知りませんが(笑)。

でこの話題もかなり長く引っ張ってしまったので、次辺りで締めたいと思います。




ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。