作曲・編曲64

今日から通常運転、小林武史さんの仕事について書いていきたいと思います。

小林武史さんの作品で、自分的には外せない、と感じている曲があります。

YEN TOWN BANDの「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」です。

オーソドックスなコード進行と捻りの効いたコード進行の組み合わせが小林武史さんならではの作品だと思います。

で、どちらかというと小林武史さんの曲ってサウンドまで含めて一つの作品になっていることが多いのですが、この曲はあくまでも主旋律が主役、ということが明確なので、聴いていて安心感があります。

サウンドがシンプルなので、メロが立つんですよね。

随所に小林武史さんらしい音は入っていて、実は凝ったサウンドでありながら、あくまでもボーカルを中心に置いて制作している印象です。

やはりCHARAさんの声が独特だからこそ敢えてこういう作りにしたのでしょう。

実はプロデューサーにとって、こういう感覚は重要です。曲を活かすも殺すもプロデューサー次第、という要素があって、やはりこういう仕事が出来ないとプロデューサーとしてはダメだと思います。

結構小林武史さんって、音を画一的にするとか批判されるけれど、この曲を聴くとその批判が的外れだということが分かります。

例えばミスチルにしても、「ミスチルの音」的な音にはしているけれど、ミュージシャンって個性も重要なので、ある程度「ミュージシャンの音」を作ることは必須だと思います。

でこの曲の場合、架空のバンドという設定だったので、その部分がフリーなんですよ。

だからこそこういう仕事をしたのだろうし、それが一流の証、といったところでしょうか。

むしろCHARAさんあの独特の声の歌を立てつつ、かつ負けてもいないアレンジも普通に聴かせてしまうところに小林武史さんの「凄さ」を感じます。


ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。