1998年③

流れからすると宇多田ヒカルさんの後であれば、他の方が出てくるところですが、敢えて今回は昨日記事の中で出したミュージシャンについて記事にしたいと思います。

MISIAさんです。

この方が出てきた時もやはり衝撃的だったと思うんですよ。やはりこれまでのJ-POPとは全く違っていた音楽であった訳で、「日本のR&B」というジャンルの創始者、と言ってもおかしくない位だと思います。

ご自分ではほとんど曲は書かれない訳なので、最初の時点では本人の趣向というより、周りの意向という部分があったという気もしますが、やはり初期の作品群を聴くとそう感じるんですよね。

「Everything」辺りになると、歌い方は変っていないものの、どちらかというとJ-POP化しているような気もしますが。

それがいいとか悪いとか、そういう問題ではなく、あくまでも変化していった、というだけです。

もちろん「Everything」は間違いなく名曲でしょう。コード進行が凝った曲というのは多いですが、ここまで上手く聴かせるのはやはり難易度は高いですし、何より聴いていていい曲だと感じますから。

そもそもこのジャンルでやらなければならない、なんて話は音楽をやっていく上では邪魔なものでしかありません。

ジャンルが先にあるのではなく、作品が先にあるものであり、「ジャンル分け」なんて事後的なものにしか過ぎないと思います。

そういう意味からすると、前にも書いたような気もしますが、やはり個人的に一番好きな曲は「忘れない日々」ですね。

転調の準備段階の作り方が実に上手いし、考えて作られている印象です。

もちろんMISIAさんが作った訳ではないのですが、かなり難易度の高い曲なのに、歌いこなしているのはさすが、という他ありません。

ただ気になったのは、この前の「音楽の日」を見た時に桜井和寿さんと歌っていた曲、やや違和感を感じたんですよね。

というか桜井和寿さんの方が、明らかに「上手い」んですよ。良くは知りませんが、桜井和寿さんの曲だったのかもしれません。

小林武史さんの作った曲ではそういう感じを受けなかったので。

やはりMISIAさんクラスの方でも、得手不得手はあるのかもしれませね。

まあその得手不得手の「レベル」が普通の人とは段違いに「高いレベル」なのは言うまでもありません。

ただ、最近やっている「SOUL JAZZ」というのには正直疑問に感じています。

MISIAさんの声はやはり響くので、ビッグバンドスタイルでやると、どうしてもうるさく聴こえるような気がします。

このような声の場合、オケは主張させ過ぎない方が良くて、声をいかに聴かせるか、が最大のポイントだと思うんですよね。

もちろんなんだかんだ言っても、歌の上手さではやはり日本でもトップクラスに入る方だと思いますし、やはり音楽の「転換点」にいて、その主導者であったことは間違いないかと。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。