作曲・編曲69

次はどれでいこうか、と思ったときにやはりこの曲は外せないでしょう。

Uruさんの「あなたがいることで」です。

ただこの前人と話をしていて、好きなボーカルについて聞かれた時、名前を出しても誰も知らなかったことは微妙にショックでした…。

そう言えば女性週刊誌の広告の見出しに「木村拓哉に楽曲提供をしている謎のミュージシャン」的なことが書いてあったし、そんなものなのかもしれません。

みんなが同じ音楽聴く時代じゃないですからね。

ただやはりUruさんの代表曲と言えばやはりこの曲でしょう。「プロローグ」も好きな曲ですが、どちらかと言えばやはりこの曲だと思います。もちろん単なる自分の主観ですが(笑)。

「奇蹟」もいい曲ですし、さすが冨田恵一さんのアレンジだなあ、という作品ですが、作曲がUruさんでないので却下。

では何故「あなたがいることで」の方がいいかと言うと、それはこの曲の方が後の作品だからです。

最初に何かを思いつくとか、発明的なことであれば先にやったもの勝ちになりますが、こういう仕事の場合「後出しじゃんけん」の方が強いんですよ(笑)。

先行作品に対してこの作品をどう位置付けるか、という観点で仕事が出来ますから。

まあこれはあくまでも一般論で、後の作品の方が良ければ、世の中いい曲だらけになっているはずで、そう考えると、そう上手くいくものでもありませんが(汗)。

ただ、そういった要素を切り離しても、この作品はある意味小林武史さんのアレンジの集大成、と言ってもいいと思います。

イントロでの電子音を自然に組み込んでしまうその使い方も「真夏の果実」に通じるものがあるし、全体的な組み立てはオーソドックスながらもどこで盛り上げるべきかを意識して上手くストリングスを使っている、「ハッピーエンド」にも通じるアレンジです。

毎日最低1回、普通は2回聴いてますからね(笑)。それでも全く飽きさせない作品であり、編曲だと感じています。

実はこの「オーソドックス」というのが以外と重要です。

新しいアレンジというのは新しいが故に「疲れやすさ」であったりとか、「飽きやすさ」につながる要素があるのですが、「オーソドックス」なアレンジにはそういう危険性はありません。

ただ、こういうアレンジが出来る、というのもやはり曲自体がいいからなんですよ。

普通の曲に普通のアレンジではただの凡庸な作品にしかなりませんから。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。