見出し画像

電子ノート、心の友。

あの国民的アニメの某ガキ大将のようなタイトルになってしまった。散々同級生をいじめてるあのガキ大将が、長編でちょこっとだけ真人間のふるまいをしただけで「実はいいやつ」だの「かっこいい」だのと持て囃されるさまは、現実世界における強者の姿そのままで、ほとほとげんなりさせられる。

おっと、しょっぱなから話が大脱線してしまった。今日はそんなことを話すつもりじゃなかったのに!

話を元に戻そう。今日は、最近の最高にゴキゲンな買い物について書いていきたい。それは、タイトルにもあるとおり電子ノートだ。早いものでもう使い始めてひと月あまりになるが、感動的に快適なのである。

※アフィリエイト記事ではありません!!!

すごいぞQUADERNO(クアデルノ)、最先端の電子ノート

今回私が買ったのは、富士通から出ている電子ノートQUADERNO(クアデルノ)である。イタリア語でノートって意味らしい。

私はこれのA4版(正確にはQUADERNO A4 (Gen. 2) FMVDP41,21年6月発表A4サイズ新モデル)を使っている。最新版だけあって、軽量化がすさまじい。とにかく薄い。5mmくらい。これに比べたら最新版のiPadさえ石板である。あとタッチペンの充電が必要ないのも煩わしくなくてよい。

電子ノートとは、簡単に説明するとpdfファイルなどを取り込んで、あたかも印刷した紙にペンで書き込んでいるかのように扱える商品だ。電子ノート導入により何が嬉しいかというと、印刷する手間やコストが省けるし、印刷した書類で部屋が散らからずに済む。したがって、全て印刷するのは現実的ではないほどの膨大な論文を読む必要がある研究者には重宝されがちなのだ。詳しい商品説明は公式サイトさんにおまかせすることにして、ここからはクアデルノにまつわる圧倒的自分語りをしていきたい。

紙すぎて困る!嬉しい悲鳴

クアデルノを開封し、いざ起動した私の目に飛び込んできたのはこんな画面だった(商品解説する予定なんてなかったので写真が雑ですがどうかご容赦を……)。

図1

多少の反射は見られるものの、新しい電子機器特有のピカピカツルツルの画面とはほど遠い、トレーシングペーパーみたいな質感。なんの疑いもなく、これこそがフィルムであると納得した。こいつを剥がしたら、下からツヤツヤの画面が現れるに違いない。

早速剥がすところをくまなく探す。……見つからない。最近の梱包はなんでも几帳面だから、きっとフィルムだってぴっちりと隙間なく貼ってあるんだろうと考え、画面左上に爪を立て、ゴリゴリとごり押ししてみる。……それでも剥がれる気配がない!それどころか、とてつもなく大事なものを剥がしそうになっている気がする!こういうときは、先駆者の指示を仰ぐに限る。クアデルノを1年ほど愛用しているという先輩に、この写真付きでメッセージを送ってみた。

「すみません、これってフィルムですよね?どうやって剥がしましたか?」

「それはデフォルトの画面ですね」

危なかった。画面破壊ゴリラが爆誕するところだった。

先輩のおかげで野性の呼び声から我に返り、説明書とにらめっこしながらセットアップを始めた。基本的には画面の指示に従い、ときに付属のケーブルでパソコンにつなげばそれほどつまずくこともなく完遂できた。

TIPS:QUADERNOにはフィルムはついてない。うっかり画面を剥がさないように気をつけよう!

iPadのような一般タブレット端末とどっちがいいの?

電子ノートを導入しようと思い立ったときにぶち当たる問いがこれだ。タブレット端末にインストールして使える電子ノートアプリは山ほどある上、多機能でパソコン代わりにも使えるタブレット端末に比べてノート機能しかなく値段も割高な電子ノートは結局コスパが悪いのではないかと。

結論から言うと、タブレット端末1台で事足りるのは間違いないが、より読み書きの作業効率を上げたいなら電子ノート一択、という(個人的な)感想である。さらに言えば、状況に応じて電子ノートとタブレット端末を使い分けできるのが理想的だ。

確かに電子ノートはタブレット端末と比べて書き込みやページ送りの反映などのラグが大きく全体的に動作がもっさりしていることは否定できず、じれったく感じられることもある。そのうえ画面は白黒。カラー印刷が含まれる文書だとめちゃくちゃ凝視したり、場合によっては元のpdfファイルを参照したりして色の違いを見分けないといけない。しかし、この白黒画面と本物の紙のような画面のほどよい暗さは読み書きに集中するうえでとてつもなく強い味方になるのだ。タブレット端末だとどうしても画面の反射が強く、またペンの色も鮮やかすぎることが多いので、画面が眩しく感じられ論文や資料を読んでいても気が散りがちだった(これに関しては、タブレット端末にアンチグレアフィルムを貼ることである程度は改善できることがわかった)。しかし電子ノートをメインに使うようになってから、タブレット端末をメインとしていた2年間とは比べ物にならないほど集中して読むことができるようになった。没頭していくこの感覚。電子書籍などなく、本といえば紙だった時代に図鑑や小説を読み耽ったあの頃を思い出させた。無意識のうちに集中力が向上したからなのか、理解度も上がってきたようだ。タブレット端末で論文を読んでいた頃は、何度か読み返しても何故か内容が頭に入らず難儀したことが多かったのに、電子ノートで読んでいるときはその半分くらいの時間で内容を理解できるようになった。「なんだかんだで紙で読むのが一番頭に入る」という声も多いようだが、電子ノートがいかに紙に近いかを実感させられた。

それでも電子ノートにも問題はある。たとえば読み込んだpdfファイルに制限がかかっていて、書き込みができないことがある。同じファイルをiPadのGoodnotes5(電子ノートアプリ)に読み込むとなんの問題もなく書き込めるので、おそらく電子ノート側の問題だろう。また、地味に困るのが、タブレット端末と比べるとユーザー数が圧倒的に少ないため、トラブルシューティングの知見が蓄積されていないことである。たとえばiPadなら、ちょっとした不調が起こってもその内容で検索すればユーザーによって書き込まれた解決策がいくつも見つかることが多い。対してQUADERNOのトラブル内容を検索しても、適切な結果がまともにヒットしないことがほとんどだ。

本記事が、電子ノート導入を考えている方の参考になれば幸いである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?