亜麻色の髪の乙女

　出会いは、数年前に地域のラジオ局で、亜麻の花種をもらったのが、きっかけで、亜麻の花を知った。水色の花は可愛い写真がついていた。
　地域で亜麻の花が植えられるようになり、私もいつか植えるぞ!と心に決めた。やっと、庭に種をうえた。地域で実際に亜麻を栽培している方のホームページを見て、収穫した亜麻を、黒いビニールにいれ、一冬を越し、やっと茶色の茎を収穫した。草の表皮をこそげとり、出来た繊維は、繊維と言うより、ホウキ。残念この上ない。

で、やっと当別町の亜麻祭りに行ってきた。
そこでお目当ての繊維とり体験をさせて貰った。
　お姉さんに、「私は、亜麻を植えているんですが、、。」と、ことの顛末をお話すると、「それは、花や実が付くタイプの品種で、これとは違いますよ。」

　なんて、こった。私は、繊維にならない亜麻を育てていたらしい。

　亜麻色の長い髪を、風がやーさしく包む。
私の心には、隙間風が、ヒュールリと吹いた。