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あなたは、桜が好きですか?

こんにちは〜😊青野です。

 桜の季節になりました。
あなたは、桜が好きですか?

桜なんて、どこがいいのだろう。おじさん、おばさんは、好きだけど何がそんなにいいの?
 
 そんな風に思っている、そこのあなた。
私も、ずっと同じことを思ってました。

 うちの地元は、山桜が多いのか、すくっと背が高く桜が咲くので、下を歩いても花が遠く、
(桜餅の香りがする)
と、いたって情緒のない、残念な感想しか持っていませんでした。
なぜ、3月4月になると、天気予報は、桜前線などと言って、開花する桜をストーカーのように追いかけ、国民に周知してまわるのか、さっぱりわかりませんでした。

 教科書に載っていた、梶井基次郎の桜の樹の下には。
桜の樹の下には、屍体が埋まっている!
(いや、怖すぎるでしょ。そんなわけないでしょ。妄想族がすぎるでしょ。)と、思っていた子供の頃。中学の国語の教科書だったかしら?

 作家さんって、変なこと考えるよね。と、現実的な私は思ったのでした。
自分の空想や妄想は許すのに、他人の妄想には、非寛容なこどもですよね。 

さくらふぶきのしたを ふらふらと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と
          さくらより、一部抜粋

女のことば 茨木のり子

桜の木の下に死体が埋まっている、という人がいれば、名僧のごとくなれると、詩人はうたう。

もう、桜はどんだけ、特別なんですか?
バラやチューリップだって、つつじだって、シャクヤクだって、きれいじゃないですか?なんで、桜だけ特別扱いなんですか?
って、ずっと思っていたわけなんです。

 そんな私が、いい歳をして、東京のある場所のさくらを見て、もう、

「さくら、最高!さくらの良さがわからない人、人生損してるよ~。」
って、言って歩きたくなりました。

 地元のさくらが、田舎の健康な小娘だとしたら、東京の桜は、もう天女でございます。
または、薄幸の美女ですね。見えるところぜーんぶ、桜が満開で、ピンクの霞。もう、空気が違いますね。このさくらの美しさは、やはり画面越しには伝わりません。

 桜の樹の下に、家族を立たせ、写真もたくさん撮りました。
ああ、来年も毎年、おなじ場所で、桜が見たい。絶対に行こう。と心に誓ったのですが、家人の休みがとれず、、。今年は、見れなさそう。


 コロナ禍の年、一緒にPTA活動をした友人が亡くなりました。40歳代の若さで、病名がわかってすぐに、旅立ってしまった。いつも元気でひまわりのような人でした。ドラマのような、嘘のような、にわかには信じられませんでした。

生は、いとしき蜃気楼。
茨木のり子先生は、なぜかひらがなで、そう書いていますが、

生は、愛しき蜃気楼。
はかなくて、切なくて、柔らかくて、手のひらから零れ落ちる桜の花びらのような命。
名僧でなくとも、わかってしまった悲しさ。
今、日常にある平凡な命を大切にしよう。と思った青野でした。

それでは、また〜😊



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