210714_パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
まとめ(パウエル議長の回答関連)
- 現在のインフレは一時的なもの、という従来の理解を踏襲(需要の急速な回復に伴う反動や供給制約といった特定の要因に起因)
- Q:テーパリングの開始条件である「政策目標の達成に向けた更なる顕著な前進」はいつになったら達成されるか→A:6月のFOMCでは、まだ達成されていない。今後のFOMC会合でも順次評価。条件が満たされれば、フォワードガイダンスに即して政策を運営する。(変更する場合はあらかじめ公表する)
- 金融緩和の目的は中長期のインフレ期待をアンカー(固定)することにある
- Q:雇用の改善には限界があるのではないか?→A:デュアルマンデート(インフレ率2%/失業率をできる限り低くする)は議会によってFRBに課された使命。時間は要するが失業率をCovid19以前の水準に戻すことは可能(失業率2020/02:3.5% 2021/06:5.9%)
- Q:住宅価格の高騰の要因は供給制約ではないのでは→A:金融緩和も一因。木材や職人の不足、という供給制約も要因になっており、徐々に問題は解決する
今後の方針
高インフレは一時的、との考えは変わらず。
テーパリングは今後の状況に応じて、十分にアナウンスした後に実行に移す方針。
米国経済の状況を観察し、今後のFRBの動向を注視する。
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