論語17

子曰く、唯だ上知と下愚とは移らず。

上知とは仁者で、下愚とは前に出てきた、孔子が叩いたという、原壌という老人のような人だろうか?孔子は上知による政治を目指していたのだろう。「荘子」の、聖人生まれて大盗起こる、とは、違う感じの考えかただと言えるか。

追記。というか訂正。他のことは変わり行くけど、上知ということと下愚ということは変わらない、という意味かもしれません。


子曰く、小子、何ぞ夫の詩を学ぶこと莫きや。詩は以て興すべく、以て観るべく、以て羣すべく、以て怨むべし。之を邇くしては父に事え、之を遠くしては君に事う。多く鳥獣草木の名を識る。

詩と共同体のありかた。以て怨むべし、はどういう感じだろう。以て怨むべし、は、今のよくあるラヴソングとは違った、黒人のブルースみたいな詞の印象を言っているんだろうか。


子曰く、礼と云い、礼と云う、玉帛を云わんや。楽と云い、楽と云う、鐘鼓を云わんや。

礼だ礼だというが、礼だというのは玉や帛のことではない。楽だ楽だというが、楽というのは鐘や太鼓のことではない。

ここでは楽は音楽の意味だろうか。この頃は、音楽とhappinessがくっついていた感じか?


子曰く、色厲しくして内荏らかなるは、諸を小人に譬うれば、其れ猶お穿窬の盗のごときか。

見かけばかりで、内面が無いものは、コソ泥みたいなものだ。


子曰く、郷原は徳の賊なり。

田舎にずっと住んでいるような人は、徳の敵だという意味だろうか?それとも土着的なありようそのものが、徳の敵だという意味だろうか?

追記。邪悪の邪が、牙におおざと(大里?)なのを思い出した。

追記。ここは意訳すれば、教育の大事さか。


子曰く、道に聴きて塗に説くは、徳を之棄つるなり。

きちんとしたことを、どうでもいい感じに思えるところで説くのは、徳を棄てるということだ。


宰我問う。三年の喪は、期已に久し。君子三年礼を為さざれば、礼必ず壊れん。三年楽を為さざれば、楽必ず崩れん。旧穀既に没きて、新穀既に升る。燧を鑚りて火を改む。期にして已むべし。子曰く、夫の稲を食い、夫の錦を衣る、女に於て安きか。曰く、安し。女安くば則ち之を為せ。夫れ君子の喪に居るや、旨きを食えども甘からず、楽を聞けども楽しからず、居処安からず。故に為さざるなり。今女安くば則ち之を為せ。宰我出ず。子曰く、予の不仁なるや。子生れて三年、然る後に父母の懐より免る。夫れ三年の喪は、天下の通喪なり。予や其の父母に三年の愛有らんか。

孔子は父母が死んでからの3年の喪について言う。宰我はそれを長いのではないか、と言っている。この頃の(孔子の?)親子関係の濃密さを、おれは感じたりした。


子貢曰く、君子も亦た悪むこと有るか。子曰く、悪むこと有り。人の悪を称する者を悪む。下流に居て上を訕る者を悪む。勇にして礼無き者を悪む。果敢にして窒がる者を悪む。曰く、賜や亦た悪むこと有るか。徼めて以て知と為す者を悪む。不孫にして以て勇と為す者を悪む。訐いて以て直と為す者を悪む。


子曰く、唯だ女子と小人とは、養い難しと為す。之を近づくれば則ち不孫なり。之を遠ざくれば則ち怨む。

ここでは孔子は女性と普通の人の悪口を言っている。ここはあんまりよくないだろう。

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