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【不思議体験】祖父と白い石

霊能者だった祖父がどこからか見つけてきた謎の多い白い石の話。

その石の存在を初めて知ったのはいつだったか。
少なくとも10年近く前だったと思う。

その時はそれほどオカルトやスピリチュアルに関心がなかったことで、石の情報のことは徐々に忘れていったのだが、最近ふと思い出したので再び父に尋ねてみることに・・・。


私「お祖父ちゃんって変わった体験多いみたいだけど、何か変わった物とか持ってたりするの?」

父「白い石がある」

私「白い石?」

父「親父がどこからか見つけてきた石だ」

私「貰ったとか買ってきたとかそういうものかな?」

父「いや・・・おそらくはどこかで見つけてきたものだろう」

私「山で拾ってきた石とかなのかな?」

父「どこで見つけてきたのかすら知らないんだ」

私「どうやって見つけたのかな」

父「お得意の霊感だろうな」

私「その石はどういう効果があるの?」

父「毒に強い」

私「毒!?」

父「蛇に噛まれて毒が体に回るとする、その石を幹部にこすりつけると毒が消えると言っていたが・・・」

私「ま まさか、蛇の毒が消えるというのか?」

父「そういう風に聞いている」

母「そんな石の話、初めて聞いたけど?」

父「わしも詳細は知らないからなぁ」

私「本当に蛇の毒に効くのかなぁ」

母「蛇に噛まれたらそれどころじゃないよね」

父「誰も試したことがないからな、親父は霊感で分かるらしいが」

私「もしかして、毒に強いとかじゃなくて、蛇が恐れるオーラが出る石とかじゃないよね?」

母「その方が一番それらしいね、石が発するパワーが蛇を怖がらせるとか、その方が石らしいし」

私「お父さん、その石はまだ保管してあるの?」

父「まだある」

私「どこに置いてあるの?」

父「(単身赴任先の)階段の下に袋に入れて保管してある」

私「誰も使わないなら私に頂戴!」

私「構わないが・・・」

私「お祖父ちゃんがどこからか見つけてきた謎の多い石をそのまま置きっぱなしにしておくのは勿体ない」

母「そんなんどうするん?」

私「そのまま放っておいたら忘れられて処分されるに違いないから、私が貰って大事に祀る」

私「お母さん、今度お父さんの単身赴任先に行ったら石を貰ってきてよ」

母「覚えてたらね・・・」



祖父がどこかから見つけてきた謎の多い白い石。
ピンポン玉くらいの大きさで数個ほど保管されているらしい。

蛇に噛まれた際に幹部にこすりつけると蛇の毒が消えるという。
ただし、誰も試したことがなく、祖父は得意の霊感でそれの効能を知ったそうだ。

何故、今になってその石のことを思いだして父に尋ねたのか。
もしかしたら、石が私を呼んでいるのか?
次の所有者に私を指名している、そのような可能性もあるのだろうか。

早く、石が手元に届いて欲しい。
どんな石なのか見たいし触りたい。

祖父はその石と対話して石から発しているエネルギーとはどのように感じ取ったのか。

父には蛇の毒に強い以外の情報を与えることはなかったようだが、それには何か意図があるのか・・・。

パワーストーンと呼ばれているような類のものか、それとももっと違う自然のエネルギーが凝縮したような神々しいものだろうか。

石と対面すると私も何か感じられるか?
ビリビリくるか、何か頭にメッセージを受信するか。
楽しみな反面、そのような石を扱い切れるか、という不安もある。


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