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ミオヤマザキ、クラウドファンディング第2弾、約2600万円で終了の話

ロックバンド、ミオヤマザキが昨日アルバム製作の為のクラウドファンディングを終了しました。

https://twitter.com/mio_yamazaki/status/1346104649644789760?s=21

当初の目標金額を僅か数日でクリア、その後もどんどんと寄付を集め続け、結果的には目標金額の3倍の金額を集めるという大成功を収めました。
2600万円というのはCD製作を目標としたクラウドファンディングでは最高金額だそうです。
このコロナ禍の中でこれだけの金額を達成できた事はファンの熱量の高さは勿論ですが、僕は彼らの設定した返礼品が非常に興味深く感じました。
今回は第2弾という事で、前回の反省点等を踏まえたのでしょうが、
それでも非常に面白く感じました。

CD製作の為という事ですので、CDが返礼品になるのは当然であります。
しかしこのCD、盤としての一般流通をしないというプレミアムな品。
あとはオリジナルグッズの製作ですが、これもTシャツ、パーカー、タオル、チェキ等決して少なくない。
この辺りはよく見かけるグッズ展開です。
ただ、僕自身注目したのは
『このアルバムのインストバージョン』
でした。
このアイデアはバンドマンならではの視点だなと考えさせられました。
多分、バンドをやったことの無い人からするとつまらない品だと思うのですが、
バックの音を楽しむにはこれ以上ないものなんですよね。
特にコピーバンド等をやられている方は、非常に重宝するし、唄の入っているものとはまた違う楽しみ方が出来るので個人的には全バンドマンにやって欲しい。
特に凝った曲作りをしているバンドは!
ただ、やはりそんなに需要がなかったのか全体の支援者の1割も居ないというのが残念な所です。
このインストCD、将来的に物凄いプレミアが付きそうよ。
だって世の中に120枚程度しか出回らないんだから。
多分、マニアしか買ってないと思うと残念だな。

そして追加プランとして楽曲でコラボしている生憎の雨(R指定vo.マモ)を取り込んだプラン。
これでR指定のファンをも取り込む事にも成功を収めております。
ええ、V系ファンの心理も巧みに利用しているなーと感じました。
ファンはグッズはとにかく買うから!サイン入りのチェキ当てる為に物凄い数買うから!
そう考えるとサイン入りのポスターとフォトが実質2000円で手に入るのはもう無料位なものでしょう。


ここ数回、このnoteではCDのことに関してちょこちょこと書いてきましたが、
今回この結果を見てCDはコレクターズアイテムとしての位置付けなのだという事が明確になったなと思います。
ここまでの金額を集められる結果でも支援者数は2000人弱。
つまり世の中にこのCDは2000枚程度しか出回らないんです。
自分にとって2000枚という感覚はインディーズバンドが人気が出てマニアックなCDショップに並べて貰えるような枚数という感覚です。
もしくは東名阪、500人クラスのバンドが入場者特典で配るCDの枚数。
それが横浜アリーナクラスのバンドの音源に対する希求というのは非常に驚きました。
そう考えると、年々CDを作るという行為はコストとリスクに見合わない行為なんでしょう。
そう考えると自分が20年来応援している藤田幸也氏(Kαin)を筆頭とする世代の方々は毎回ライブをやる毎に一体どれほどの労力を掛けておられるのか?と驚きます。
全国的に多く出回っていない自分だけが知っている特別感みたいなものが失われたようで非常に残念。
アーティストにサイン貰うのに皆んな何にして貰うんでしょうか?
僕は絶対CDにしか貰わないんですけど…。
そう言えば今ってライブ動員の為に会場限定音源の販売とか、未発表音源の配布とかってやってないんですかね?
最早自分の指針は物凄く古いのだという事を実感させられる出来事でありました。

あと、こうやってダイレクトにファンにアーティストの意向が伝わるというのは非常に痛快でした。

これやりたいんだけどどう?という戦略をファンに評価してもらうという方法は今後どんどん広がって行くでしょうね。


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