わたしに戻って
ゆらゆらと、彷徨っていたわたしの心が、ようやく安定し、わたしの元へちゃんと帰ってきた。
「病気であり続ける」という武器を手放した、遠い昔。
あの時と同じように、今また「先生と呼ばれる立場」を手放そう。
心がわたしの内側に戻ってからは、現実は瞬く間に動いた。
わたしはとうとう、大切にしてきた武器を手放した。
手放したら、どれ程の喪失感がわたしを襲うのかと、少し気掛かりだった。
しかし予想は外れ、実際にわたしの元にやってきたのは、大きな安堵感だった。
あ〜あ、わたし、空っぽになっちゃったんだな。
でもなんだか、身体に感じる重さは、軽い。
この場所に、一体、何がやってくるのかな?
何もやって来なくても、ま、いいか。
だって、わたしには、わたしがいるんだから。
、、、そんな、2020年の夏をぼんやりと過ごす日々。