逃げる
2021年が始まった。
毎年、年明けは比較的、のんびり穏やかな日々を過ごしている。
こんな風に、今年1年、穏やかに暮らせたらいいな…と願うも、現実はそう上手くはいかない。
何やかんやと、大小の事件が勃発して、わたしの感情はその度に振り回される。
イライラし、落ち込み、泣いたりと、心は1年を通して忙しい。
それでも、わたしは様々な事件、難題をなんとか乗り越えて、今日までやってきた。
我ながら、ほんとによく頑張ってきたよなぁ〜って思う。
数え切れないくらい、逃げ出したいって思ったし、実際、何度も逃げ出したのだ。
その度、築き上げた人間関係は崩壊し、罪悪感に苛まれ、深い孤独感に陥った。
でも今は、逃げるって、悪いことではないと思える。
その場所から逃げ出さなければ、命さえ危ぶまれることだってあるのだから。
生きてさえいれば、後は、どうにでもなるって、歳と経験を重ねた今なら、断言できる。
でも、若かったわたしは、逃げることは、悪いことだと信じて疑わなかった。
逃げずに、耐えて、頑張ることこそ、人間の正しい生きる道だと真剣に思っていたのだから、笑ってしまう。
だから、わたしは、いつも大きく逃げ遅れた(笑)。
最終的には逃げるくせに、ギリギリのところまで、耐え忍んでいた。
その結果、精神も身体もボロボロになった。
それ以来、わたしは常に、早めに逃げることを選択する。
我慢して、息絶え絶えになっても、誰も責任なんて取ってはくれないんだもの。
わたしを守ってあげられるのは、わたしだけだもの。
そして、数え切れないくらい逃げ続けてきたのに、今のわたしは、孤独ではない。
信頼できる優しい誰かが、わたしの元から逃げずに、残ってくれている。
本当に有難い。
そして、その誰かとの関係性は、とても居心地がいい。
自分に正直に生きると、生き易くなるんだなって、逃げ続ける日々のなかで気づいた。
今年、誰もが、逃げることをちゃんと選択できればいいなぁと思う。
逃げ道はないと信じて、命を落とすことがありませんように。
誰もが、唯一無二の自分を大事にできますように。
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