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ドラクロワ「ロミオとジュリエット」|雨夜の星の絵画帖

「ロミオとジュリエット(キャピュレット家の墓所のシーン)」
Roméo et Juliette (scène des tombeaux des Capulets)
(1851)

🎨ウジェーヌ・ドラクロワ
Eugène Delacroix
(1798-1863)

🇫🇷フランス・ロマン主義

👶サン=モーリス
⭐️パリ

🌎ドラクロワ美術館(パリ)



 ドラクロワ美術館のページ(末尾)に詳しい紹介が載せられています。
 シェイクスピア関連なので、訳も交えてコンパクトにご紹介。


 第5幕第3場のための挿画。
 物語の最終盤。ロミオが、死んだ(と思い込んでいる)ジュリエットを腕に抱く瞬間を描いています。

 1855 年の万国博覧会で発表され、テオフィル・ゴーティエ(詩人)がいたく感動したそうです。

「墓(のシーン)の衝撃は、ここに読み取ることができる。つまり、(ジュリエットの)うつろな眼差しと、蘇生したばかりの血の気の失せた白。あろうことか、またすぐに永遠の眠りにつくことになるのだ。ロミオの冷たい体の上で。」
≪l’étonnement du sépulcre se lit dans le regard fixe et la blancheur exsangue de la ressuscitée qui, hélas ! va bientôt se rendormir du sommeil éternel sur le corps de Roméo.≫


 ドラクロワはシェイクスピアを愛好し、
《思索を充分に促しその糧となった5、6人の作家》 (cinq ou six écrivains qui ont suffi au besoin et à l’aliment de la pensée.)の一人に数えています。

 1835 年から 1859 年にかけて、シェイクスピアを題材とした 20 点以上の絵画を描いたそうです。また追々にご紹介していこうと思います。(探せる範囲で…)

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