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Dreamed a Dream

※素敵な画像はmopa様にお借りしました。ありがとうございます。

働きたくない。より正確に言えば、「やりたくない職業に就きたくない」ということ。

「働いたら負け」とか「働きたくないでござる」とかあったよね~~~!!! 働かずに生きていけるのならば、それが一番良い。仕事に割り当てている時間を、趣味に費やせるのだから。でも現実では不可能だ。結婚向いてないし。

これまでの人生で、なりたい職業は幾つかあった。幼稚園生まではケーキ屋さん。理由はよく覚えていない。高校2年生までは役者になりたかった。歌うことも、演じることも好きだったから。幼いころからミュージカルが好きで、劇団の公演によく連れて行ってもらった。身体の芯を揺さぶりかけてくるような歌声、聞き取りやすい台詞、全部が憧れだった。なによりも、役者さんの表情が好きだ。瞳が輝いていて、イキイキとしている。完璧に作り上げられた世界観。幕が上がると、嫌な現実とサヨナラできる。ミュージカルは私の背中を押してくれる。演劇関係の大学に進みたいと本気で思っていた。志望校を決めるとき、親に相談した。「芸術系はお金持ちしかいけない」そう言われた。その通りだった。役者として成功できたなら、それで良い。でも上手くいかないかもしれない。生活の保障がない。もちろん自分の可能性を信じて突き進むことは素晴らしい。私だってそういう人間になりたかった。結局私は、失敗が怖かった。現実に絶望したくなかった。憧れた役者さんみたいになれない自分を見たくない。夢はここで覚めた。

大学受験に対するモチベーションは地に落ちた。夢を追えないならば、どこの大学に入ったって同じことだ。勉強せず、インターネットばかり見ていた。Twitterで友達ができた。私と同じで家族や容姿、様々な悩みを持っている。

愚痴を吐き出しつつ、身体を壊しつつ、無意味に生きた。死ぬ勇気もなかった。一応大学には合格した。

今は文章に関わる仕事がしたいと思っている。文章を読むことも、書くことも好きだからだ。ライターになりたい。でも私はお金になるような文章を書けるのだろうか。書けたらいいな。誰かの救いになりたい。

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