mayかmightか
mayは「かもしれない」と覚えている人がいるかもしれませんね。
ここでは、mayとmightの意味に迫っていきたいと思います。
mayは「〜してもよろしい」と「〜かもしれない」の2つの意味があります。ではなぜこの2つなんでしょう。
mayはドアが開かれているイメージ
実は、mayには、何の邪魔もない状態で「〜してもいいし、しなくてもいいよ」という意味があるんですね。ドアがフルオープンで開かれている感じです。ドアを通って向こうに行ってもいいし、行かなくてもいい。人の「判断」にしても、あることを推測するにあたってはなんの邪魔もないんです。「〜かもしれないし、〜でないかもしれない」という意味です。ドアの向こうになにがあるか、推測の自信が半々50%くらいということです。
1 推測の意味
might --- may -----can
さてクイズです。上記3つの助動詞の中で、そうなるかもしれない可能性が一番高いのはなんでしょうか。答えはcanです。3つの中ではcanが一番可能性が高く、mightが一番低いのです。
can「現実の状況や事実をふまえ」〜の可能性がある。
mayは「主観にもとづいて」〜かもしれない。(50%程度の確信)
mightは仮定の気持ち含む。「そうでない可能性は高いがひよっとしたらありえるかもしれない」
mightは過去形では?と思う人がいるかもしれません。でもmightが過去形の意味で使われることはまずないのです。mightの主戦場は「そうでない可能性は高いが、ひょっとしたらありえるかもしれない。」という仮定の気持ちを含めた推測なのです。
ここでmayとmightを例文を使って比較したいと思います。
・She might come to the party tonight.
・Shy may come to the party tonight.
上の2つでは、彼女がパーティにこなくても、がっかりしたり驚かないのは、mightを使った方と言えます。
・might 彼女は{来ない可能性がたかいけど、ひょっとしたら}来るかもね。
・may 彼女は{半々の確率で}来るかもしれない。
そして、一般動詞(動作動詞)が使われる場合、未来に関する推測となります。
・She might go to the UK.
そうでない可能性も高いが、彼女はひょっとしたらイギリスに行くかも。
be動詞や状態動詞(=進行形にできない動詞)の場合、現在の推測が主になります(いつも現在の意味というわけでなく未来の意味もありえます)。
・She might be good at cooking.
・She might love the country.
そうでない可能性も高いがひよっとしたら彼女は料理が得意かも。
そうでない可能性も高いがひよっとしたら彼女はその国が好きかも。
2 許可
〜してもよい「許可」という場合は、 mayしか使いません。mightはあくまで現在および未来の「推測」が主戦場となります。
許可については、mayはどちらかと言うと、canと比較されることが多く、mightは使われません。
mayは「主観」。(とくに障がいもないので)「〜してもよろしい」
これは相手に対し尊大に響く可能性があるので、教師ー生徒など上下関係の立場が違いすぎる場合にだけ使えます。
May I hand in my essay? エッセイを提出してもよろしいでしょうか。
May I come in? 入ってもよろしいでしょうか。
canは「客観的事実」(そうできる能力や状況がそろっているので)「〜してもいいですよ・できますよ」というニュアンスになります。
最後に、慣用表現を述べておきます。
may / might well V きっと〜だろう
mayは50%ぐらいの確信と言いましたが、wellを足すと、30%ぐらい確信度がアップするわけです。80%ぐらいの確信度で、「きっと〜だろうね」ぐらいです。(ただしこの数字はあくまで参考程度で)
・She may well come to the party.
彼女はきっとパーティにくるんじゃないかな。
参考書には「〜するのももっともだ」という意味を載せているものもありますが、基本は「80% きっと〜するだろうね」の推測の意味です。言い回し的に「〜するのももっともだ」と訳しても自然な場合があるわけです。この場合、「〜する十分な理由がある have a good reason to...」とも言えます。
〜なのももっともだ << きっと〜だろう (こちらの意味が非常に多い)
・She may well be proud of her son.
彼女が息子を自慢するのももっともだ。
・She may well be surprised at the news.
彼女はきっとそのニュースに驚くよ。
may / might as well V
これは 積極的にではなく、他にとりたてていい案もないし、その案にしてても大して魅力的ではないんだけど、「しゃーない。ま、〜してもいいんじゃない」ぐらいの意味になります。ですから、決して「〜したほうがよい =had better V 」とイコールにはなりません。
We may as well watch TV. しょうがない。TVでも見ないか。
不愉快な状況を、別の不愉快な状況と同等だとのべることができる。
He never listens to me. I might as well talk to a brick wall.
彼はちっとも聴いてくれない これなら壁と話すのと同じだ。
(=彼と話してもしょうがない)
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