切望

想い人と同じ職場で過ごせるのも残すことあと2日になってしまった。
前よりは仲良くなったかも、くらいで特筆すべき進展はないまま。相手の仕事も立て込んでいて合間に話す時間も減っていた。今日はあまり顔を合わせる時間もなくて寂しい気持ちに満たされた。

一人で考える時間が増えるほど、やっぱり向こうは私のことなんて何とも思ってないんだろうと思うようになる。
この前の食事だって彼が優しいから時間を作ってくれただけだろうとか。私みたいな器量も悪くて可愛げのない女は好きじゃないだろうとか。仕事熱心な人だから恋愛に現を抜かす暇はないんだろうとか。エトセトラエトセトラ。

そんなことを考えても好きという気持ちはどうにも燻ったまま。
顔を見たら嬉しくなるし、声をかけられたらドキリとするし、疲れている姿を見たら心配したい。もっともっといっぱい話したい。
ここに書き綴っていることをそのまま伝えられたらどれだけ楽なのだろう。

あと2日。何もなければそこまでの関係。
きっと私は意気地がないから離れた後に「久し振りです。またご飯でもどうですか?」なんてメッセージを送ることもできないから。
もう切れてしまう縁なのかなぁと思うと泣きたくなってしまう。

それならそれで、私は彼が今後幸せに生きてくれることを願うだけなのだ。

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