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70年代ラテンのエディーパルミエリのアルバム紹介 その3

聴かない人は全く聴かない、音楽好きもほとんど聴かないラテン音楽の啓蒙シリーズ。70年代アメリカラテンの最重要人物エディー・パルミエリのアルバム紹介の続き。

前回まではエディーがライブアルバムを連発して、それらのアルバムがかなりヒットした。その勢いで古巣のティコ(TICO)という老舗ラテンレコード会社を辞めてしまったためこれからどうするかと言う話だ。エディーの奥さんが死産してしまったというのにティコレーベルからは何の見舞いもない上にギャラも出し渋っていることからエディーはブチ切れてティコを離れた。

先にファニアレーベルを離れて独自の路線を歩んでいたラテンロック系のサウンドプロデューサーのHarvey Averneと合流して新レーベルCOCOを立ち上げた。

そんでエディーのアルバムだけど新レーベルからの1作目。73年に出したアルバム「SENTIDO」。この辺になるともうラテンだけではなくファンク系やよりプログレッシブなラテンを演奏するようになる。

75年に出したアルバム「The Sun of Latin Music」。クンビア等の他のラテンのジャンルとプログレッシブなラテン音楽を展開。新設されたグラミー賞のラテンベストレコーディングをいきなり獲得した。

またこの時点でボーカルのイズマエルキンターナがファニアへ移籍してファニアオールスターズの一員になってしまったため10代の新ボーカルLalo Rodriguezを加入させて強烈なボーカルを披露して見せた。

76年のCOCOレーベル三作目、「Unfinished Masterpiece」。またもグラミー賞獲得。言っておくがラテンやサルサが一番盛り上がっていた時代だ。ファニアも全盛期だ。そこで2年連続のグラミーはすごいことだろう。

「Unfinished Masterpiece」のアルバム名の通り、このアルバムのレコーディングが終わる前にエディーは前述したHarvey Averneとも折り合いが悪くなりCOCOレーベルからも離れてしまう。なのでアルバム作成を最後まで終わらせたのがHarvey Averneだと言われている。

COCOレーベルを離れて、CBS等のメジャーレーベルと契約した。後で考えるとどうやら計画的だったのかなと。まあR&Bやジャズでも良くある話だ。エディーはこの後もコンスタントにアルバムを出してグラミーも獲得している。70年代の全盛期ということでアルバム紹介はここで終わりにしたい。

キューバやプエルトリコのルーツでNYのエルバリオと呼ばれたスラムから出てきたサルサという音楽が70年代にこれほど盛り上がったのはエディーとファニアのクオリティーの高さだったと思う。ビートルズのようにもっとたくさんの人が聴いても罰は当たらないと思うけど。

まだまだラテンの啓蒙活動は続ける。

おしマイケル。

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