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INFJ・INFPがこの先生きのこる方法 ①劣勢機能の酷使を避ける

この先生きのこる方法(←これ言いたかっただけ)
長いので注意。


 この間、INFJ・INFPは人生ハードモードな理由について、思い当たる節をつらつら書いてみたのだが、思わぬ反響があってびっくりした。

この話は続きがあり、どうすれば少しでもラクに生きれるのかを自分なりに自問自答しながら考えてきた次第だ。今回はこれを述べてみる。

基本戦略:劣勢機能を強制される環境を避ける

 INFJ・INFPに限った話ではないが、劣勢機能を強制される環境は可能な限り避けて生きるのが世渡りのコツになる。INFJならSeを、INFPならTeを強制される環境、多用せざるを得ない環境は回避した方が幸せになれるんじゃないかと。

これはMBTI関係ないが、人の人生は基本的には短所を克服するよりも、長所を伸ばした方が幸せになれる可能性が高い。なぜなら長所を伸ばせばその分野では人並み以上になれる可能性があるが、短所を克服しても人並みかそれ以下にしかなれないからだ。

 したがって社会生活を送る上でも「長所が評価される」「短所が目立たない」という条件をなるべく多く選択して生きていった方が本人にとっても社会にとっても合理的だ。ESTPだろうがINFJだろうが、ESTJだろうがINFPだろうがそれは変わらない。

これは経済学でいう「比較優位の原則」というもので、得意なことはそれが得意なヤツ、またはやりたいヤツにやらせた方が社会的効用は大きくなる、というルールに従って生きることが大事だ。自然界なら適者生存、会社なら適材適所ということだ。

心理機能を鍛える=魂を削る行為

 ここで「心理機能を鍛えた方がいいのでは?」という意見が出てくると思う。INFJのSe、INFPのTeを積極的に鍛えて現実社会に適応できるようにした方がいい、という意見は一理ある。noteでもそう主張する人もいるだろうし、筆者もそうやって生きてこざるを得なかった。

ただ筆者としては「心理機能を鍛える」という概念は懐疑的で、オススメできない。不可逆性があるかもしれないと考えているからだ。INFJでいえば、NiやFeをスポイルする可能性がある。だからむしろやらない方がいいのかもしれない。

 INFJ的な表現で申し訳ないが、心理機能を鍛える=魂を削る ということだと思っている。その人間の本能に逆らう行為をやりすぎると魂が擦り減るんである。削る量が適量であれば形が鋭くなって使いやすくなるかもしれないが、あまりにも削りすぎてしまうとそれ自体が無くなってしまうのだ。要はエンピツと同じだ。

エンピツじゃあんまりなんで宝石のカッティングで考える。ダイアモンドの原石があったとして、ブリリアントカットすると最も美しく輝くが、このカットは高さが必要なので削る量がどうしても多くなり、削った後の石の体積はかなり小さくなってしまう。

なので平べったい原石はオーバルカットにするのも有効な選択肢で、その方が削る量が少なくて済むし、前面から見たときの表面積も大きい。

心理機能の開発はほどほどでいい

 このため心理機能を鍛えすぎると元の状態には戻らなくなる可能性が高い。たとえばINFJでいえば、本来の環境にあってNi+Feで発達が止まっている人(=健全な人)と、過酷な目にあってNi・Feが抑圧され、ムリヤリTi・Seを引き出されてしまった人(=不健全な人)の、どちらがその人らしい自然な姿か、幸せなのかという話だ。

これは判断が難しい。生きていくためには後者にならざるを得ない人もいるだろうが、しかし人から好かれるのは間違えなく前者だろう。

では後者が前者に戻ることはできるか?おそらく無理だろう。心理機能を鍛えるということは多分そういうことなのだ。筆者はすでに典型的なINFJ像からは外れている。魂を削りすぎてしまったためだ。

 人間の精神は適度なストレスを受けるとハリが生まれるが、極度のストレスを受けた場合、うつ病やPTSDを発症してしまう。これを病院で治療を受けて治癒したとしても、完全に元と同じ状態にはおそらく戻らないだろう。治癒=元の状態に回復とは限らない。

ただ全く未発達というのも社会生活を送る上で好ましくない。だからほどほどに苦労して、必要な分だけ心理機能を鍛えるのが望ましい。バランスが大事というわけだ。

本題:Te・Seが酷使される環境を避ける

 ここから本題。INFJやINFPはどうすればSeやTeを強制・酷使される環境を回避できるかを考えてみる。そのためには、SeやTeを強制される環境がどのようなものなのかをまず知っておく必要がある。

INFJ:Seが酷使される環境

 まずINFJが苦手とするSeが酷使される環境は、即時性・即興性・同時性の高い環境だ。騒がしく雑然としていて、ランダムに動き回る状況だ。こういう混沌としたシチュエーションはINFJは弱い。INTJも同じだ。

例えばサッカーやバスケのような非ターン性の集団球技スポーツ、車線変更のような間合い・タイミングを計る作業、車庫入れや縦列駐車のような空間認識能力を要する作業、飲食店のようなアドリブ・マルチタスクを多用する仕事はINFJは苦手とすることが多く、これらを作業をメインにする仕事はあまり長い期間は持たないように思う。

INFJは今すぐ秒で対応・判断をしなければならない状況になると弱い。自分の中でパターンを見出し、着地点を定めるまで行動に移せないためだ。上記の状況は、いずれもリアルタイムで空間状況が変化し続けるため法則性が発見できない状況のため、Niのパターン認識では対処できない。

こういう場はSeが優位感覚にあるSP型が強い。直接的な手段に訴えるのが得意なため制圧力が強い。意思の疎通ができない相手でも「わからせる」ことができる。一方で間合いとタイミング、動作といった非言語コミュニケーションによるやりとりが得意で、会話が拾えない状況でも「空気が読む」ことで対応できるのも強い。

このようなシチュエーションを頻繁に強いられる環境ではINFJは勝負はしない方がいいかもしれない。

INFP:Teが酷使される環境

 続いてINFPが苦手とするTeが酷使される環境は、序列・権力性が強く、一方的な力関係や強制力が働きやすい環境だ。競争的雰囲気があり、ノルマが課され、下位者が上位者より慢性的に叱責されるような環境はINFPの価値観にはまったく馴染まないだろう(他のタイプでもイヤでしょ笑)

たとえばレギュラー争いが熾烈な部活や体育会、毎月の成約件数のグラフが壁に張り出されるような営業職(たとえば不動産売買・生命保険など)は、INFPには厳しいと思われる。他にも、厳しい規律や訓練を課す軍隊や公安職、およびそれに準じた社風を持つ会社組織も、INFPに価値観とは真逆のものになるため、アレルギーは大きいだろう。

 こうした環境はINFJも苦手だが、INFJは動作面(Se)でついていけないのに対して、INFPはメンタル(Te)で持たないものと思われる。自分らしさを出すことがまったくできず、そればかりか自他共に個性を尊重する、労う、褒めるといった空気が欠落した環境は、INFPにとっては特に耐え難いだろう。

このようなシチュエーションを頻繁に強いられる環境は、INFPは避けた方がいいかもしれない。

Se・Teの代替品を用意する(※独自研究注意)

 そうはいってもINFJやINFPは劣勢機能と向き合わざるを得ない状況はかなり多い。特に男性の場合、これらを避けているとまともな仕事に就けず、社会的・経済的に困窮してしまいやすい。最悪餓氏するか、社会的に抹穀されてしまう。

そこでSe・Teを自体を鍛えるのではなく、代替品をあらかじめ用意するというテクニックを提案したい。独自研究(筆者の完全主観)で申し訳ないが、やってみて割と有用だったので自身を引き合いに出して書いてみる。

INFJは筋トレして体を鍛える(特に男性)

 INFJは体を鍛えるといいと思う。これをやっておくとSeの代替品として使えるのでSeを鍛えたのと同じような効用が期待できる。

INFJの欠点として自己評価の低さが挙げられる。補助機能Feを持つため相手に譲歩しがちで、劣勢機能Seで無能をさらすため自分に自信がなく、自己愛が極端に低い。

このためINFJは自分を押し通すことが苦手だ。相手の顔色を窺ったり、譲歩したり、安請け合いしたりしてつい自己犠牲を払ってしまう。完璧主義が悪い面で出るため手を抜けない点もある。

またINFJは攻撃性が低いので相手から舐められやすい。そのため交渉力が低く、不利な交渉を何とかしようとして再譲歩を行い、そうやってさらに相手を増長させてしまう。これも自己評価の低さが原因だ。

INFJが体を鍛えると面倒が減る

 筋トレをして体格や腕力を増すと相手にプレッシャー(威圧感)を与えることができ、ある程度自分を押し通せることができるようにもなる。これは相手から攻撃された際の抑止力としても機能するし、自分がいじめやクレームのターゲットに選ばれにくくもなる。

筋トレは自己評価の低さに起因する各種デメリットや弱点を一挙に解決できる可能性がある。相手の顔色を伺う、譲歩をする、交渉できない、いじられて困る、顧客からのクレーム、同僚の陰口……。


やはり暴力‥‥!! 暴力は全てを解決する‥‥!!


上記のような煩雑なものに思考や注意力を割かなくてもよくなるため、結果としてストレスから解放されるのだ。筋トレはテストステロンが強まるので思考がポジティブになるメリットもある。これはプラシーボではなく実際あり得る話だ。実際鬱にも効くという。

Seの代替品(※筆者の感想です)

 重要な点として筋肉=Seそのものではない。つまり筋トレしてもSeはあまり育たず、マルチタスクやアドリブ能力は向上しない。しかし裏を返せば筋トレはSe劣勢でも無理なく実行可能ということだ。それでいて実際上(主にメンタル・対人関係)ではSeと似たような効用を得られる。

運動神経が良く機転が利くことと、体格がよく腕っ節が強いことは全く別の要素だが、センスの無さをフィジカルで埋めることは実際のスポーツでもあり得る話だ。

 実はこれはINFJの正反対の性格にあたるESTPが好んで行う方法だ。ESTPはしばしばオラついていたり、自主的に筋トレや格闘技を嗜んでいたりするが、結果としてこれが相手に対して「わからせる力」として働き、プレッシャーや交渉力として作用する。

その上でESTPは「間合い」と「空気」を読むので駆け引きが滅法強い。大きな音を出す・語気を強めるなどして際の、相手が怯んだ隙、空気の変化をESTPは決して見逃さない。

ESTPはSeというセンスだけじゃなくて「仕込み」もちゃんとやっている。そしてセンス(Se)はマネできなくても、仕込みならINFJでもマネできようという話なのだ。

INFPは勉強する・国家資格を取る

 INFPは資格を取るといいだろう。発想は上のINFJとアプローチと全く同じで、Teの代替品として使えるのでTeを鍛えたのと同じような効用が期待できる。

INFPの欠点としては人の好さ交渉力の低さ)が挙げられる。INFPは無意識に性善説で生きているところがあり、人の良識や共感力を無意識に期待しすぎるところがある。

そして実際にはそうでなかったときに、何とも言えない裏切られたような気持ちとなり落胆してしまうのだが、その想いを相手や周囲に対して論理的に伝えることが難しい。

自身の価値観をわかってもらうためには、社会一般の公理や客観的根拠を使って、毅然とした対応で立ち向かうことも必要なのである。Teユーザーはそれを本能的に理解して、戦った上で勝ち取るものとして認識している。

INFPが資格を取ると面倒が減る

 国家資格は一定の知識・スキルを持っていることを示す公的な証明となる。これはTeやSiユーザーといった権威主義価値観で生きているタイプには効果抜群で、無条件に従いやすい。

水戸黄門の印籠みたいなものなのだが、彼らはそう簡単には取れないものとなぜか認識している。それに対してINFPは多分それほどの苦手意識はないし、実際それほど苦労もしないだろう。


この日商簿記検定二級が目に入らぬはー!!


こんな程度のものでも実際には効果がある。取ったその瞬間、無資格者との比較になるからだ。これがたとえば簿記一級、税理士科目合格とかなってくると部署内や企業内で誰も持っておらず、印籠どころか「頭を垂れて蹲え、平伏せよ」な状況になることすらある。

資格はぶらさげていると一定の知識や経験を持っている者とみなされ、単純にナメられにくくなる。「アイツ使えねぇ」と陰口をたたかれることはあっても、正面からケンカは売られなくなる。口じゃ勝てないとみなされるためだ。マウンティング除けにも効果がある。

資格の有無は実際の能力・実力は全く関係がないし、事実就職活動でもそうなのだが、世の中ではなぜかそう見なされやすい。この世間の習性は利用できる。

Teの代替品(※筆者の感想です)

 これも知識・資格=Teそのものではない。つまり資格勉強してもTeはあまり育たず、交渉力や制圧力は向上しない。しかし裏を返せば資格勉強はTe劣勢でも無理なく実行が可能で、それでいて実際上(メンタル・対人関係)ではTeと同じように作用する。

目標達成意欲や競争心が強いことと、保有資格や知識量が多いことは全く別の要素だが、押しの弱さを客観的事実やルールなどの正論でカバーすることは仕事上でもままある。筆者も割とよくやる。

これもINFPの正反対の性格にあたるESTJが好んで行う方法だ。ESTJはしばしば規則やルール、知識や根拠を集めてこれを交渉材料として用いるが、これが相手に「正論」として働き、プレッシャーや交渉力として作用する。

その上でESTJは好戦的な武闘派であるため制圧力が滅法強いのだが、Teという気質だけじゃなくて「ルーチン」もちゃんとやっている。そして気質(Te)でなくルーチンならINFPでもマネできるかもしれない。

筆者の場合

 筆者は資格取得・筋トレ・トレードを併用している。INFJかつHSP傾向のある本体は無能かつメンタルヨワヨワなので、それを補うためにひたすら仕込みを積み増すフルアーマー戦略を採っている。

筆者は基本仕事ができないが、実は資格というのは経験の少ない初心者程受ける恩恵が大きい。初心者ほど高級な道具を使った方が技能上達が早いのと同じなのだ。万が一やらかして会社をクビになってもキャリアの証跡になるのでリスクヘッジにもなる。

 筋トレは昔居合道をやってた関係で素振りをやるが正直サボってることも多い。しかし現在の仕事が営業職で外回りが多いこと、趣味のカメラが重い機材をかつぎながら何時間も歩き回ることが多いので、これが筋トレの代わりになっている節がある。

トレードは会社を明日首になっても即氏しないようにするための措置だが、それ以外にも必要な出費を躊躇なく行えるようにすることで、低い行動力を少しでも上げるためにやっている。これも劣勢Se対策の一環といえる。

ここまでやってもギリギリで生きてる感が抜けず、いつもボロボロになっている。営業職の仕事がINFJにとっていかに向いていないかという証左でもあるのだが、しかしそれでも無職に戻ってしまうよりはまだマシだ。うまく転職できればより良いのだが。

まとめ

 今回は「生きづらさ」のあるINFJ・INFP向けの記事を書いた。Se・Teが強制・酷使される状況はなるべく避けることがベストだが、それができない次善の策としてはフィジカル・知識といったSe・Teの代替品を用意することで、その負担を減らす方法も効果的と言えるかもしれない。

うーん長くなってしまった。これはニコイチに分けるべきだったか。

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