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辺境のオーバー・ザ・サン偏狂感想日記 Ep.76

2022.3.11アップの回。

わたしのひとり飯

推し俳優さんの一人、江口のりこさん主演の『ソロ活女子のススメ』というドラマがある。
出版社に勤める五月女恵(江口のりこ)が、定時退社または有給を取得して赴く、めくるめくソロ活の数々を堪能することができるドラマ。食事だけでなく、リムジンやヘリクルーズなどの豪華で、大人数でなければできないと思っていたことも、難なく淡々と楽しんでいる姿に気付きを得ることができる。エピソードを重ねるごとに、五月女さんと職場の方々の関わり方や距離感が変化していく様子にも心打たれます。
現在、Netflixなどの配信サイトにてシーズン3まで公開されているが、
なんと!!2024年4月よりシーズン4がスタート!!!いやー楽しみですねー!!!

……エピソード3、6話「ソロ鍋で、こだわりを捨てる」にて、五月女さんが初めて同僚に自身のソロ活観を語ったシーンが興味深かったのです。

なんかなぁ…。いや、ソロが当たり前になったら、ソロじゃ無い人が不自由な思いをするようになるんじゃない?
少数派と多数派が入れ替わるだけで、その時の少数派が肩身の狭い思いをするのは変わらないんじゃない?
あのね、「時代はソロ活」とか「ソロ時代到来」とか言ってるけど、なんでも「おひとりさまでも楽しめます」っていえばいいってもんじゃないよ。
だいたい、なんでも小分けして出されたら「えっ!ちっちゃ!しょぼっ!」ってなるでしょうが!

エピソード3、6話「ソロ鍋で、こだわりを捨てる」 退勤前の会話より引用

ある局所的で密かにとろ火くらいでゆらめいでいるムーブメントがあって、「しめしめ…これは金になるぞ」とデカメディア、企業、資本家、インフルエンサーに目を付けられたら最後(最後は言い過ぎかもしれない)、骨の髄までしゃぶりつくされ、ひとしきり盛り上がってゴミも持って帰らずに荒れた乱れた翌日の花見会場のようになってしまった、という現象ありますよね…。
ドーナッツとか、純喫茶とか、外飲みとか…。

ソロ活も、一人で活動する身軽さお手軽さ気軽さがあって行っているのに、おひとり様専用が整えられ、複数人で使うよりも金額が課される場面があったり。(一人カラオケとか)
アミューズメントで、比較的スムーズにアトラクションに乗れたり(シングルライダー)するメリットもありますが…金銭面で一人で使える費用と複数人で使える費用では違いがあることから、場所代も含めてなんだか多く取られているように感じてしまう。食事に関しては、「内容量を減らすことによる実質的な値上げ」とされる「シュリンクフレーション(shrinkflation)」にいいようにされている気がしてならない。多かったら持って帰るなりなんなりして消費するから、こすい値上げしないで頂けないか…惨めな気持ちで泣けてくるぜ…。
というちょっと論旨がずれてきてしまったお話は置いといて、マイノリティとマジョリティが入れ替わることによる不利益、不均衡って避け難い現象なんですしょうか。趣味嗜好が細分化されている現代ならではなのでしょうか。
娯楽や情報を得る手段が限られていて、取得する側が発信する側に頼らざるを得ない状況の方が、物事を享受することができ、無心で楽しめるのでしょうか。
なんとなくですが、選択肢の多い方が過密になり過ぎず、程よく分散できて良い気がする。
でも、スキーブームやボウリングブーム、『イカ天』と『ホコ天』のバンドブームなど、世間が熱狂していた中で右往左往してみたかった気もする。


タイトルに戻りまして、「わたしのひとり飯」。
私は食べる速度が遅いため、一人で食事を摂れるとほっとします。
更に、雑談をしながら食べると言う状況も苦手なのも手伝っているという。お話を聞きながら食べるのって高等技術ではありませんか?
失礼にならないように、聞いている動作をしつつ、自分も話す。マルチタスクが過ぎる…!器用にこなすことができず、段々と聞き専になっていくのでした。場を重ねていけば、段々とまわせるようになっていけるのでしょうか?お手本があったら是非学びたいです。

焼肉、しゃぶしゃぶ、ファミレス、ファーストフード、ラーメン、酒場、洋食、喫茶店、回転寿司などを経てきて、現状のベストひとり飯は、誰の視線も気にせず、自宅で自分の食べたいものを買ってきてちょっと自炊して食べるご飯です。
行きつけのふらっとひとりで行けるサードプレイスなお店も開拓したいのですが、ベストを更新できるか否かは己にかかっている……。


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