SDGsについて
SDGs。持続可能な発展のため定められた17個の目標のこと。よく環境にやさしくとかそういうことかなと思いがちだが、そもそもSDGsとは温暖化や生物多様性の議論からではなく、「持続可能な開発」の議論から引き継がれて生まれたものらしい。SDGsを下に掲げてみる。
1番初めに貧困問題が取り上げられていたり、飢餓やジェンダー、教育などにも言及されている。環境問題だけにフォーカスを当てていないことがわかる。8番目には経済成長も目標の一つとされている。これらのすべてがゴールなのである。
一つの課題がクリアすればゴールということは、SDGsの主旨ではないといえる。たとえば、2番目のゴールである飢餓を解決するために危険性の高い大量の農薬を使用して大量の穀物を収穫することは、8番の経済成長というゴールには適するもしれないが、6、12、14、15あたりのゴールには反するであろう。
様々な分野・部門の話を聞きながら、それぞれが協調して一つの課題に取り組む。どこか日本的な課題解決の仕方のように思える。それぞれの目標が抽象的なのも、できるだけ角を立てずに、折衷案を出しやすくさせる日本的な工夫のようにも思える。一品料理ではなく、バランスの取れた幕の内弁当のようだ。
このSDGsは、総合的な評価シートとしても使えるように思う。企業活動であったり、行政の施策であったり、政党のマニフェストであったり。企業活動や施策、掲げている目標がSDGsと照らして整合がとれているかチェックする。企業や行政、政党等を比較する際に役立つと思う。
ところで、10 人や国の不平等をなくそうのターゲット(目標達成のための具体的指針)の中に
とある。下請けに過度な要求と責任を押しつける、いわゆる「下請けいじめ」などは「差別的な慣行」に他ならないと思う。SDGsを高らかに唄う大企業にそのような慣行があるとは思わないが、仮に改善をすべき点があるのであれば、華々しいSDGs的な活動のPRもいいけれど、そういった点も見直していくべきではないだろうか。
参考