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2020/02/22 歌女/対極@元町space eauuu

昨日は歌女/対極@元町スペースオー、でした。

その前に歌女ドラム二人滞在先石橋へ。
灰太郎カルテット旅時に行ったラーメン屋にも行きたいし学生時代の隣町石橋散策もしたくて。


この日は生醤油ラーメンを。
穀醬という非加熱で酵母が生きたままの醤油を使っていて、生醤油のエッジがたったある意味かなり個性的なラーメン。
鶏ガラは名古屋コーチンやシャモ系の希少種を、イリコは幼魚と成魚の中間のものだけを、他にもあらゆる素材に凝りまくっていていつ来てもワンオペで丁寧に作っていて店主大丈夫ですか?と思う。御馳走でした。
これで全味制覇した。一刀流、というお店。

その後商店街を中心にくまなく街を散歩する。
やたらと立呑と揚げ物屋が多いのが気になる。

隣町の池田にあった大学に移転前の一年だけ通っていた。あの頃はあんまり来てなかったな。この町は阪大の学生街だ。
あと少しであれから30年もたっているなんて全く信じられない。そんな大人になれている気がしない、情けなや。

まだ時間があるので駅歩15秒くらいの立呑へ。安くて美味しくて雰囲気が良い。
大阪で飲むのは心地よいですよ。

お店の人が音楽好きなようで、気がつけばその場の全員で話し合ってる大阪らしさ。

「もしかして音楽関係?」
『あ、はい』
「どんなの?」
『この二人はドラマーです』
「きゃーツインドラムかっこいい!で、アナタは?」
『いや、あのその…僕の事は勘弁して下さい…』

自分の音楽の筆舌に尽くし難い説明のしづらさは、今迄の来し方で重々承知しております。他人を混乱させるのが申し訳ございません。

阪急電車の移動は久しぶりだ。昔はよく乗っていた、懐かしい。

ライブ前には前もいったすぐ近所の金時というお店で乾杯。この大衆食堂らしさに一同ほっこりといい時間を持ってライブへ。


久々過ぎていつぶりか思い出せない対極(江崎將史/貝つぶ)。やる前まで忘れていたが普通は六時間連続演奏とかするデュオだった忘れてた。この日は40分ほどのトレーラー版だったが、独特の音世界。あっという間だった。次は12時間やりましょう、といっていた。


歌女、たぶんだけど打楽器二人、おもっきり対極に影響されてスタート。微笑ましい。
僕は昨日からの楽器アマティ323。
やっぱ独特。

スペースオーは独特な響きがあってそれをいかしながら演奏した。
この楽器はパッと思いついた音が即座に出るので、なんだかシンセを弾いているような気持ちになった。
脳と心の中のツマミやフェーダーを意識するとダイレクトに音を変化させる事ができる。良い悪いではなく、tubaぽくない。

派手でわかりやすい倍音操作系の特殊?奏法ぽいのではなくて、ここはエンベロープをいじって、低域を時系列でシーケンシャルに膨らませて減少させて、ハイの成分を数ステップ毎にランダムに増減させて、とやると、そのまま音が出る感じ。シンセやわ。

会場の響きが打楽器二人の演奏を変容させる。音がハコに響いて音楽を変化させる。次々と変わり続ける音の風景。やっている時は楽しむなどというよりも、音そのものになるような感じ。
時間ギリギリ、石原雄治の独奏状態でエンド。

ライブの終わった瞬間。
なんというか、歌女の演奏を楽しく喜んでいる人達の気に満ちていて、たまらない気持ちになった。このトリオの演奏を楽しんでもらえるというのは、自分にとってなにか特別な感じがする。
江崎さんが小声でアンコールを強くしてくれたけど、時間もあるし、この辺で(感謝)。

物凄く楽しんでくれたお客さん、CDが欲しくてたまらないけど、お金がなくて今は買えない、と悩んでいた。じゃあ新旧1枚ずつ今渡すから、お金できたら共通の友達に払っといて、とした。連絡先も知らないけど、どうにかして欲しい、でもお金がない、その気持ちはわかるし、嬉しいのだ。
本当に、本当に来て良かった、と言っていて、その実感が伝わった。こんなだから高岡はあまちゃんだと言われるのだろうが、まあいいのだ。音楽を喜んで貰えることよりも、嬉しく楽しいことは、なかなかない。

ずっと前ベルギーで、知らない若者達が、お金はないけど、どうしてもライブが観たいんだ!とゴネまくったいたのを思い出した。一度も観たことがない、何をやるかもわからない僕らの演奏を。嬉しかった。

江崎さんと話してて、彼は僕が20位の頃、すぐ近くの三宮駅前の公園で路上演奏していたのを観てくれていたのを思い出した。まだあのバンドには名前もついてなかった頃だ。27年も前の演奏を詳しく覚えていていつも驚く。常に真摯に音楽を聴く江崎さん、本当に素晴らしいなあと思います。

自由な演奏がしたい、とただ思ってあの後に即興演奏をし始めたとき、管楽器のソロを聴いて物凄い衝撃と影響を受けたのは、江崎さんと林栄一さんと、カンテーファンさんだった。怯まず堂々と他にない音楽を貫く姿勢も学んだ。そんな頃から知ってる人と音楽ができるのは、ちょっとうまく言葉にならない。

昨夜はお客で山本信記君も来てくれていた。同じ頃に即興や「何か違う音楽」を作り出そうと一緒にやり始めた同世代の仲間だ。歌女の演奏が終わった瞬間、彼も物凄く楽しんでいる事が、言葉の前に伝わった。江崎さんも信記も僕の事を長く深くしっているから、本当に嬉しかったのです。

まあ感激屋ではありますが、こんな嬉しいことはなかなかありません。

さて、本日は遂に今回のツアーの最終日。
最近オープンしたばかりの素敵なお店グッドナイトで米子匡司さんをお招きしてのライブです。少し早めの開始時間です。
どうぞよろしくお願いします。

歌女「遠ざかる、一つになる」関西ツアー

歌女 Kajo
石原雄治Yuji Ishihara、藤巻鉄郎Tetsuro Fujimaki(bassdrum,separated drum kit,percussion,object,playground equipment)
高岡大祐 Daysuke Takaoka(tuba)

2/22(土)open 17:00 / start 18:00
大阪【大国町 グッドナイト】
guest:米子匡司(tb,objects)
料金:自由料金制(+1drink&1food or 2drink order)
この日は大阪の音楽家、米子さんをゲストにお招きします。
住所:大阪市浪速区大国2丁目11-2
最寄り駅は御堂筋線大国町駅です。
ツアー最終日は先日オープンしたばかりの素敵なドリームアンドフードなお店・グッドナイト。高岡に深い縁のある思い出深い場所です。ゲストには大阪を拠点に様々なシーンで活躍している米子さんをゲストに迎えて。バンドマンでもある店主マーヤンの素敵な手作りお惣菜とお酒、くつろいだ雰囲気でリラックスして音楽を楽しんでください。

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